この記事では、「組織」と「職制」の違いを分かりやすく説明していきます。
「組織」とは?
「組織」には5つの意味があります。
1つめは、くみ立てること、くみ立てられたものです。
組み立てるとは、ひとつひとつの材料などを一つのまとまりのあるものにすることです。
プラモデルにはたくさんのパーツがあります。
これを決められた方法でくっつけるなどすると、飛行機や船舶などひとつのまとまりのある形ができます。
これを組み立てるといいます。
2つめの意味は、ある目的を達成するために、それに属する人それぞれの役割が決まっている集団。
また、それを作りあげることです。
ゲリラを企てようとして作られた集まりがあったとします。
この集まりに属する人は、それぞれ攻撃する人、防衛する人、連絡する人など役割が決まっています。
ゲリラをするという目的のもと集まっているもので、それに属する人に役割があります。
この場合は「ゲリラ組織」といいます。
3つめは、生物の体を構成するもので、同一の働き・構造を持つ細胞の集まりです。
神経は長い1本の紐のようなものではなく、いくつもの細胞が集まってできています。
同一の働き・構造を持っている細胞が集まって、神経ができているのです。
神経の場合は「神経組織」といいます。
4つめは、岩石を構成する物質の硬度・形・配列などのようすです。
火成岩には「斑状組織」がみられます。
斑状組織は緻密な鉱物の中に粗く目立つ鉱物が散らばっている構造をしています。
このような鉱物の組み合わせや形などのこと「組織」は意味しています。
5つめは、織物で縦糸と横糸を組み合わせることです。
「組織」の使い方
日常的には、ある目的を持った集まりといった意味で使用されています。
目的を同じとする人たちが集まったもの、同一の働き・構造をしている細胞が集まったものをいいます。
「職制」とは?
「職制」には2つの意味があります ひとつは、職場でその人が担当する役割の分担に関する制度です。
企業に属する人は、それぞれ役割があります。
その役割をどのように配置するのかを意味します。
もう一つの意味は、職場で働いている人たちを管理する役つきの職員、またその人のことです。
複数人が属する会社や工場などでは、働く人たちをまとめる役割りの人がいます。
まとめ役がいることで、統率のとれた仕事ができるようになります。
このまとめる人を指す言葉です。
「職制」の使い方
職場での役割分担に関する制度を指して使用する言葉です。
日常会話で頻繁に出てくるものではありません。
「組織」と「職制」の違い
「集まり」という意味合いが似ていますが、同じことではありません。
「組織」は同じ目的をする人たちが集まったものです。
この集まっている人たちには、それぞれ役割がありますが、役割を指す言葉ではありません。
「職制」は職場での役割分担に関する制度のことです。
「組織」の例文
・『組織のメンバー』
「職制」の例文
・『会社の職制』
まとめ
「集まり」という意味合いが似ていますが、それぞれの言葉の持つ意味は異なります。