「返送」と「返品」の違いとは?分かりやすく解釈

「返送」と「返品」の違い言葉・カタカナ語・言語

キャンセル手続きなどでよく使われる言葉に「返送」「返品」があります。

この2つの言葉にはどのような意味の違いがあるのでしょうか。

今回は、「返送」「返品」の違いについて解説します。

「返送」とは?

「返送」とは?

「返送」とは、「受け取った物品を差出人に送り返すこと」を意味する言葉です。

「返送」には「自分の手元に贈られてきた物品に手をつけることなくそのままの形でもとの差出人に送り返す」という意味があります。

この場合の「送る」とは郵便や宅配など「自分の手で直接届けるのではなく第三者に託して届ける」ことを指しています。

一般的には間違って届いた品物や受け取りを拒否する品物など「受け取る必要のない品物を送り返す」ことを意味します。

贈り物に対する返礼品や使ってしまったものの代わりに用意した品物など、手元に届いた物品以外のものを送り届ける場合は仮に同程度の価値がある代替品だったとしても「返送」という表現は使いません。

基本的には手を付けることのないそのままの状態で送り返すことを指しますが、誤って使用してしまったり使ってから不具合に気づいたなどの理由がある場合は使用済みであっても「返送」という表現が用いられます。

「返送」の使い方

・『誤配された荷物を返送する』
・『注文したものとは異なる商品が届いたので返送手続きについて問い合わせた』
・『返送されてきた品物を検品する業務に就いています』
・『このトラックに積み込まれている荷物はすべて返送されてきた商品だ』

「返品」とは?

「返品」とは?

「返品」とは、「いったん購入した商品の購入契約を取り消して店に返すこと」を意味する言葉です。

「返品」をより簡単に説明すると「買った品物を店にもどして代金を返してもらうこと」となります。

重要なポイントは「購入契約の取消し」です。

取引により売買が成立した品物は代金と品物の交換が完了した時点で所有権が移転します。

お金を払うと客の所有物になるわけですが、何らかの理由で取引をなかったことにし「品物と引換に支払った代金を返してもらうこと」「返品」といいます。

より厳密には品物を返すことを「返品」代金を返してもらうことを「返金」と別々の言葉で表現しますが、一般的には「品物を返して代金を返してもらい購入前の状態に戻すこと」全体を指して「返品」と表現しています。

「返品」の使い方

・『お客様都合による返品は購入日から7日まで受け付けています』
・『この商品は返品不可となっておりますのであらかじめご了承ください』
・『商品に不具合があったので返品を願い出る』
・『気に入らないからという理由で返品を繰り返していたら出入り禁止になってしまった』

「返送」と「返品」の違い

「返送」と「返品」の違い

「返送」「返品」の違いは「売買契約」です。

「返送」は贈られてきた物品をそのまま送り返すことを意味します。

贈られてくる理由は問わず贈答品や頒布品、勝手に送りつけられてきたものなど自分に贈られてきた物品を送り返すと「返送」になります。

「返品」は購入契約を取り消して商品を店に戻しお金を返してもらうことを意味します。

対象になるのは買ったものや仕入れたものなど売買で入収集した商品のみで、無償でもらった品物や手紙などには用いられません。

差出人に送り返すのが「返送」、売主に返して売買家役を取り消すのが「返品」という違いがあります。

まとめ

まとめ

「返送」「返品」では意味が全く異なります。

「返品」手続きの中で「返送」を求められることもあるのでそれぞれの言葉が何を意味しているのかきちんと理解しておきましょう。