「贈与」と「寄付」の違いとは?分かりやすく解釈

「贈与」と「寄付」の違い言葉・カタカナ語・言語

金銭を他人に渡す方法は様々存在します。

その中でも『贈与』と『寄付』という無償で渡す方法でも捉え方が違うものが存在しています。

この記事では「贈与」「寄付」の違いを分かりやすく説明していきます。

「贈与」とは

「贈与」とは

まず、この単語の意味は金銭を他人に贈ることではありますが『当事者の一方が自分の財産を無償で相手側に与える意思を示して相手側が受諾することによって成立が完了する契約』という意味を指す言葉です。

この言葉のポイントは『契約』という双方の合意の上で成立するという部分です。

『贈与』する対象は様々存在しており、組織や団体、家族だけでなく個人にも当てはまることもポイントとして把握したい部分です。

我々の実生活で聞いたことがある代表例として親が子供にお金を残す為に気を付けたいものに『贈与税』があります。

現行の法律では年間で110万円を超える金額の金品の贈与があった場合、贈与を受けた側に課せられるという内容になっています。

この様に税金がかかってしまうのも『贈与』の大きな特徴です。

似たものに『受贈益』という考えがあり、これは法人が『贈与』を受けたときに発生するもので、利益として計算し、法人税が課せられます。

「寄付」とは

「寄付」とは

さて『寄付』とはどいう意味でしょうか。

これは『公共事業などを行っている組織や団体に見返りを考えないで金品を贈る行為』を表す言葉です。

ポイントとしては『寄付を行う側の任意』があります。

さらに『個人から団体』、『団体同士』での金品を贈る行為のみに限定され、個人から個人へは『寄付』とは見なされないというのがこの言葉の大きな特徴です。

例えば神社やお寺、学校などの営利を目的としていない団体に『寄付』をするという言葉を聞いたことがあると思います。

また、税法上の特徴も存在しており、特定の組織や団体へ寄付を行った場合、所得税の控除を受けられるなどの制度が存在しています。

『寄付』を受けた側も金額に対して法人税がかからないというのも特徴です。

外国でも『寄付』という行為はとても大事にされており、例えばアメリカでは『寄付』を行うことをとても推奨しています。

また、日本と同じく税法上の控除もあり、政府が認めた団体への寄付の金額を申請することで毎年の確定申告で優遇されるというケースがあります。

アメリカでは会社員でも個人で確定申告を行う為、このルールはとても広く知られています。

「贈与」と「寄付」の違い

「贈与」と「寄付」の違い

この二つは『贈る側受け取る側双方の合意契約』か『見返りを求めない贈る側の任意行為』か。

また、『個人団体関係なく金品を贈る行為』か『営利目的ではない団体や組織に金品を贈る行為』か。

さらに税法上では『税金がかかる』か『税金がかからない』かという3つの観点からの違いがある言葉です。

非常にややこしいですが、特に税法という大事なルールが絡んでいる言葉ですのでしっかりと違いを理解しておかないと後々のトラブルにもなりかねませんので注意をしたいところです。

まとめ

まとめ

如何でしたでしょうか。

同じ金品を贈るという行為でもこれだけの違いがあるのが『贈与』と『寄付』でした。

日本人は金融知識や法律知識に疎いという問題があり、国としても学生の授業で強化をする方向で進んでいるものです。

知らなかったでは許されないものもありますので、この機会に金融関連や法律関連の言葉の勉強をすることをお勧めいたします。