この記事では、「集中」と「密集」の違いを分かりやすく説明していきます。
「集中」とは?
「集中」には2つの意味があります。
ひとつは、一つのところに物や事柄などがまとまること、またまとめることです。
あちこちに散らばっているのではなく、一つのところに集まることや集めることを意味します。
食事をするときのことで説明をします。
食べているときにテレビがついています。
食べることとテレビを見ることに、同時に同じだけの力を向けることができず、テレビの方に多くの力を向けています。
それによって食べる行為が疎かになっています。
このとき、意識はテレビに「集中」しているといいます。
今度は野球の練習をしているときのことで説明をします。
野球の練習で、ボールを打ったり、キャッチボールをしたりしています。
ボールを打つときならボールを打つことだけに、キャッチボールをするときならボールを投げたり捕えたりすることだけに意識を向けています。
「今日の夕飯は何だろう」「帰ったら宿題をやらなくちゃ」などは考えていません。
これは練習に「集中」しているといいます。
もう一つの意味は、作品集や文集の中です。
「集中」の使い方
ひとつのところにまとめることや、まとまることを指して使用します。
意識、行動、物などに使われます。
「密集」とは?
物と物や人と人などの間にわずかに開いているところがないほど、ぎっしりと一つのところにまとまることです。
住宅街でこのようなことがあります。
家と家の間にほとんどすき間がなく、くっつきそうなほど近くに住宅が建てられています。
そのように建てられている住宅がいくつもあり、それが一つのところに集まっています。
これは家が「密集」するといいます。
コミックマーケットのような有名で大きなイベントでは、会場内がこの言葉が指す状態になります。
会場内は身動きできないほど人でいっぱいです。
人と人の間にほとんど開いているところがありません。
これは人が「密集」するといいます。
「密集」の使い方
わずかな間もないほどに一つのところにまとまることを指して使用します。
人や物について使う言葉です。
「集中」と「密集」の違い
一つのところに集まるという意味が似ていますが、意味合いがややことなります。
「集中」は意識を集める、質問が一人に集まるなど、物以外のこともいいます。
「密集」は人や物など非物質ではないものについて使用をします。
「集中」の例文
・『集中して作業をする』
・『集中して画面を見る』
・『集中的に攻撃する』
・『試合に集中する』
「密集」の例文
・『密集する場所を避ける』
・『空地に草が密集している』
・『密集する人たちをかきわけて前に進む』
・『花が密集して咲いている』
まとめ
一つのところにまとまるという意味が似ていますが、一方は物質にも非物質にも使いますが、もう一方は物に使うことが一般的で、非物質についてはいわない点が異なります。