この記事では、「原点」と「起点」の違いを分かりやすく説明していきます。
「原点」とは?
「原点」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「原点」は「げんてん」と読みます。
「原点」は「長さを測定する場合に、基準となる点」という意味があります。
ただし、一般的に使われる「原点」の意味は、「物事を考える時の出発点」になります。
例えば、殺人事件の犯人を追っている刑事が、犯人の痕跡を見失った時、殺人事件の現場に戻って考え直そうとするとき、「殺人事件の原点である、殺人現場に戻る」などと言い表すことができます。
また、仕事が嫌になった時、会社を辞めようとするかもしれません。
このような時、なぜ、この会社に入ろうとしたのか、学生時代の気持ちになって考え直すとき、「原点である学生時代に立ち返り、仕事について考える」などということができます。
さらに物事の出発点に帰ることや、基本に戻ることを「原点回帰(げんてんかいき)」という四文字熟語で示すことができます。
「起点」とは?
「起点」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「起点」は「きてん」と読みます。
「起点」は「物事が始まるところ」という意味があります。
特に、「鉄道や道路の出発点」について、「起点」という言葉を使います。
例えば、東海道の出発点は、東京都の日本橋です。
この場合は「東海道の起点は日本橋だ」と言うことができます。
ちなみに「起点」の反対語は「終点(しゅうてん)」となり、「東海道の終点は京都・三条大橋だ」と言うことができます。
また、「中央線の起点」「国道一号線の起点」などと、様々な鉄道や道路の出発点について、「起点」という言葉を使うことができます。
また、スポーツの試合でも「起点」という言葉を使うことができます。
たとえば、敗戦濃厚だったプロ野球チームが、ソロホームランを出発点として、反撃を開始して、逆転勝利を収めることがあります。
この場合は「ソロホームランを起点として、逆転勝利を収めた」などという文章を作ることができます。
「原点」と「起点」の違い
「原点」と「起点」の違いを、分かりやすく解説します。
「原点」は「物事を考える時の出発点」という意味があります。
一方の「起点」は「物事が始まるところ」という意味があります。
このように、物事が始まるところを意味するのが「起点」で、物事を考える時の出発点が「原点」という違いがあります。
「原点に立ち戻る」というとき、物事が始まった場所である「起点」に戻ることがあるため、2つの言葉は混同されやすいのかもしれません。
このように、「原点」は「起点」であることもありますが、物事を考える時にしか「原点」という言葉が登場しないという違いがあります。
まとめ
「原点」と「起点」の違いについて見てきました。
2つの言葉の意味の違いを知ることで、混同せずに、2つの言葉を使いわけることができるようになりそうです。