日本では隅々にまで道路が張り巡らされており、最低でも町中には道なき道と言うものは建物の間くらいしかありません。
そして道路には「三叉路」と呼ばれる分岐点もありますが、これと「丁字」の違いとは一体何なのでしょうか。
この記事では、「三叉路」と「丁字」の違いを分かりやすく説明していきます。
「三叉路」とは?
「三叉路」とは、道が3つの方向に向かって伸びている交差点です。
叉は又と同じで、一つのものが複数に分かれている所という意味で、道路が3本伸びていると叉が三箇所できることから「三叉路」という名前が来ています。
「三叉路」としてよく見る形と言えば、ローマ字のTの形をしているものと、Yの形をしているものでしょう。
ただし全ての「三叉路」がTやYの形をしているとは限らず、Vの字の曲がり角から道路と道路の間に道が入っている形の「三叉路」もあります。
道路が三方向に伸びてさえいれば、それがどのような形になっていても「三叉路」です。
「丁字」とは?
「丁字」は漢字の丁の形をしている事を指す言葉で、今回の場合は「丁字」の形をした道、いわゆる「丁字路」の略称を指します。
この場合の「丁字」は、直線道路の途中で直角の横道が交わり、漢字の丁の形になっている道路という意味です。
ローマ字のTと漢字の丁は形がほぼ同一なのでT字と言われる事も多いですが、道路の形状を表す言葉としては「丁字」が正しく、道路交通法にも「丁字路」として表記されています。
ただし現在ではT字路という言葉も一般的であり、ニュース等で使われることもあるので、「丁字」が正しくT字が誤りとは言えません。
ただし「丁字」の方が、昔から使われてきた由緒ある呼び方とは言えるでしょう。
「三叉路」と「丁字」の違い
「三叉路」と「丁字」の違いを、分かりやすく解説します。
「三叉路」は道路が三方向に伸びている交差点を指す言葉で、道路が三本伸びていれば、それぞれの道路が他の道路に対してどのような角度で伸びていても「三叉路」です。
「丁字」は文字通り丁の漢字と同じように、直線から直角に横道が交差している道を指します。
そのため「丁字」も「三叉路」の一種ということに変わりはありません。
直線道路と横道が交わる交差点の中には、カタカナのト、あるいはローマ字の小文字のyに似た、直角ではなく角度の付いた横道が伸びていることもありますが、そう言った道は「丁字」と呼ばれないことがほとんどです。
ですがそう言った道は、「丁字」ではなくても「三叉路」に含まれます。
まとめ
大きなカテゴリーとして道路が三本伸びていることが条件の「三叉路」という言葉があり、その中でも直線道路と直角の横道という形の道だけが「丁字」です。
「丁字」は定義が厳しそうに思えますが、直線と直角なので区画整理がしやすく多用されており、公道において「丁字」の道は「三叉路」の代表と言っても良いくらい頻繁に見かけられるでしょう。