「以来」と「このかた」の違いとは?分かりやすく解釈

「以来」と「このかた」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「以来」「このかた」の違いを分かりやすく説明していきます。

「以来」とは?

「以来」とは?

「以来」は、過去から現在に向けてどうだったかを指す接続詞です。

例えば、「生まれて以来」と記せば、それは生まれてからずっとどうだったかを指します。

その為、「以来」は、過去から現在に向けてどうだったかを指す接続詞になり未来は表現できず、過去から未来はどうであったかを示すことはできません。

「このかた」とは?

「このかた」とは?

「このかた」「以来」と同じ意味を持ちますが、かなり固い印象を与え、「以来」と異なる点においては「このかた」はどうであるという部分がマイナスイメージが多いです。

例えば、「生まれてこの方、彼女ができたことがない」などどうであったかの出来事が否定的であることが多いのが「このかた」です。

「以来」と「このかた」の違い

「以来」と「このかた」の違い

「以来」「このかた」の違いは、一般的にずっとどうであるかを述べる場合、日常的によく使用するか、使用しないかになり、活動であるかの部分を否定することが多いかどうかです。

「以来」は前向きで「このかた」は後ろ向きに出来事を否定します。

「以来」の例文

「以来」の例文

・『君と会うのは30年ぶり以来か』 この例は、君という存在に合うまでは30年もの月日がずっと流れたという例です。

「以来」はずっとどうであったかを指しますので、この例の場合、君という存在に合うまでの月日が30年だったと述べています。

・『私は、自動車整備学校を卒業をして以来エンジニアの仕事をしている』 この例は、自動車の整備学校を卒業してからずっとエンジニアをしています。

このケースで使用している、「以来」は日常的に使用す、過去から現在に向けてずっとどうであったかを指す言葉です。

「このかた」の例文

「このかた」の例文

・『生まれてこのかた生きていてよかったと言えない』
この例は、生まれてからずっと生きていてよかったと思えることは無かったと述べています。

「このかた」は、硬い印象を持つため、重い内容のお話に使用可能です。

・『生まれてこのかたこんな恐ろしい目にあったことは無い』
この例は、恐怖体験をしたことが生まれてから今に至るまでずっとなかったと述べています。

「このかた」は過去から現在に至るまでにおいてどうであるかで、このケースは、恐怖体験をしたことを意味しています。

なお、「このかた」は過去から未来はどうであるかを示すことはできないです。

何故なら、「このかた」「以来」と同じ意味なので現代までしか表現できません。

まとめ

まとめ

両者の接続詞の違いは、文章のイメージです。

「以来」は過去から現在までを気軽にどうだったかを説明するために使用する接続詞であるため、内容は気軽に見聞き可能な内納です。

逆に、「このかた」は、硬い印象を持ち、気軽さがありません。

その為、「このかた」で説明される内容は重いお話が多くなりがちでマイナスのイメージを持つ内容になってしまうことが多いです。

例えば、「生まれてこのかた彼女はいない」などマイナスイメージで重いお話が多くなってしまいがちなのが「このかた」です。

逆に「以来」でも「生まれて以来彼女はいない」と言えますが、この場合は、「このかた」よりも柔らかい表現なので意味合いとしては、笑い話のようなイメージに持っていくことができます。