この記事では、「意匠」と「商標」の違いを分かりやすく説明していきます。
2つの言葉には、どのような意味と違いがあるでしょうか。
「意匠」とは?
「意匠」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「意匠」は「いしょう」と読みます。
「意匠」は「絵画や詩文、催し物などにおいて、工夫をめぐらすこと」という意味があります。
例えば、絵画を描くとき、普通の描き方ではなく、工夫をする場合は、「意匠を凝らした作品」などと言います。
また、イベントを盛り上げるために、照明に工夫を巡らす場合は、「イベントの照明に意匠を凝らしている」などと言うことができます。
次に「意匠」には、「美術や工芸、工業製品などで、かたちや色、模様や配置などについて加える、装飾上の工夫」という意味があります。
主にデザインについて使う言葉になります。
例えば、建築の工夫を凝らしたデザインなどについて、「建築意匠」などと表現することができます。
また、貴族や王様が座る椅子を思い浮かべると、権威付けのためのデザインの工夫が見られます。
このような椅子に対して、「王侯貴族の権威を表すような、椅子の意匠が見られる」などと「意匠」を使って言い表すことができます。
「商標」とは?
「商標」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「商標」は「しょうひょう」と読みます。
「商標」は「事業者が、自分が取り扱っている商品やサービスを、他の事業者が扱っている商品やサービスと識別するためにしようする、図形や記号などの標識」という意味があります。
「商標登録(しょうひょうとうろく)」は、特許庁に登録の手続きを済ませた商標という意味があり、一般的に「商標」というときは、「商標登録」を済ませたものを指します。
「商標権」は、一定の商品について、登録した商標を独占的に使用できる権利のことを指し、自分の作った商品の「商品登録」を済ませると、「商標権」を手にし、他の企業などに横取りされることなく、自社だけで独占的に取り扱うことができるようになります。
「意匠」と「商標」の違い
「意匠」と「商標」の違いを、分かりやすく解説します。
「意匠」は「美術や工芸、工業製品などで、かたちや色、模様や配置などについて加える、装飾上の工夫」と言意味があり、簡単に言えば「デザイン」のことを指します。
一方で「商標」は、「商標」は「事業者が、自分が取り扱っている商品やサービスを、他の事業者が扱っている商品やサービスと識別するためにしようする、図形や記号などの標識」という意味があり、「マーク」を意味すると考えることができます。
「意匠」は、商品のデザインそのものを指し、「商標」は、自社商品を識別するためのマークを指すという違いがあります。
まとめ
「意匠」と「商標」の違いについて見てきました。
「意匠」は商品のデザインを指す言葉で、「商標」は、自社商品と、他社商品を識別するためのマークだと覚えておくといいのではないでしょうか。