この記事では、「要綱」と「規則」の違いを分かりやすく説明していきます。
「要綱」とは?
よりどころとなる大切な事柄、またそれをまとめたものです。
この言葉は、重要な取り決めなどに使われます。
たとえば「容器包装の簡素化・減量化に係る要綱」です。
これは、日本のチェーンストア協会が昭和47年に定めたものです。
容器包装を簡単にすることや、減らすことについて、大事な事柄が定められています。
これに従って、プレスチック容器の高さを低くする、パンなどを包装する袋の長さを短くするなどの取り組みが実施されています。
「県立高等学校入学者選抜実施要綱」というものもあります。
これは、県立高校の入学者選抜を行うに際しての重要な事柄を記載したものです。
出願資格、日程、選抜の方法、選抜内容、合格者の発表などがまとめられています。
これがよりどころとなって入学者選抜が行われます。
たとえば、願書の受付日が1月14日からとなっていたら、その日から願書の受付をするということで、それ以前には受付はしないということです。
「要綱」の使い方
よりどころとなる大切な事柄や、それをまとめたものを指して使用されます。
重要な事柄に使われる言葉です。
「規則」とは?
「規則」の主な意味は2つあります。
ひとつは、それを基として行うように定められた事柄です。
決まりという意味です。
何らかの目的のための行動や手続きについて定められている事柄をいいます。
学校には「学校規則」というものがあります。
髪を染めてはいけない、スカート丈はどれくらい、靴下の色は何色などが決められています。
これが「規則」です。
これらが決められているのは、学校生活を円滑にするためなど、何らかの目的があります。
これに従って学校生活が行われます。
もう一つの意味は秩序正しいです。
秩序とは、望ましい状態を保つための順番ややり方、物事を行うときの正しい順番のことです。
この言葉は、「規則正しいな生活」などの使い方をします。
この場合は、起床する時間、朝食を食べる時間、昼食を食べる時間、夕食を食べる時間、眠る時間などが決まっていて、その通りに行動することを指します。
「規則」の使い方
その通りに行うように定められている事柄という意味で使用をします。
学校や会社の「規則」や、秩序正しいことなどをいいます。
「要綱」と「規則」の違い
前者は重要な事柄という意味です。
「このようにしなさい」という決まりではありません。
後者は、このようにしなさいと定められている事柄です。
「要綱」の例文
・『要綱を発表する』
・『要綱をよく読んでください』
・『学習指導要綱』
・『要綱をまとめる』
「規則」の例文
・『規則に従って行動する』
・『規則に違反する』
・『規則を守る』
・『規則に縛られる』
まとめ
一方は大切な事柄、もう一方はある目的のためにそれに基づいて行うように定められたもので、それぞれの言葉の意味は異なります。