ご存知の方も多いでしょうが、11月11日は、米国では「ベテランズデイ」という祝日です。
「退役軍人」のことを「ベテラン」と呼ぶことから、別名「退役軍人の日」とも言い、軍人として国のために尽くした方々を敬い、感謝する日です。
ここで気がつくのは、この「ベテラン」という言葉の意味が日本とは違うことです。
この「ベテラン」とはどういう意味なのでしょうか。
日本では似たような意味を持つ言葉として使われる「中堅」とはどう違うのでしょうか。
この記事では、「中堅」と「ベテラン」の違いを分かりやすく説明していきます。
「中堅」とは?
「中堅」とは、文字通り「中くらいの堅さ」と言う意味です。
別の言葉では、「ある程度の経験を積んできた人」とも言えます。
この言葉は様々な場面と人に対して使用できる便利な言葉ですが、場合によっては意味が限定されてしまうケースもあります。
例えば柔道や剣道などの団体の試合では3番目か5番目に対戦する人を「中堅」と呼び、野球では「センター」のことを「中堅」と呼びます。
一般的な意味での「中堅」は、英語で「mid-level」と言います。
「ベテラン」とは?
「ベテラン」とは、英語の「veteran」から来た言葉ですが、序文で触れたように、英語の「退役軍人」と言う意味とは違って、「経験を積んである程度の能力を持った人」と言う意味になります。
英語の「veteran」の「経験を積んだ」と言う部分だけが引き継がれた結果であると想像できます。
この言葉も今では広くいろいろな場面で使用されるものです。
日本語の意味の「ベテラン」を英語では、「expert」と言います。
「中堅」と「ベテラン」の違い
「中堅」と「ベテラン」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、日本では「ある程度の経験を積んだ人」と言う意味で使用されるということは同じですが、違いがあります。
最も大きな違いは、「有能である」と言うニュアンスの違いです。
すなわち、「ベテラン」には、「ある程度の経験を積んだ有能な人」と言うニュアンスがあるのに対して、「中堅」には、ほとんどの場合は「ある程度の経験を積んだ人」と言う意味しかありません。
「中堅」であっても使えない人はいると言うことです。
「中堅」の例文
「中堅」の例文は以下のようになります。
・『中堅社員を対象とした研修コースが設けられています』
・『中堅のアルバイトは、入りたての人たちの指導をするのが普通です』
「ベテラン」の例文
「ベテラン」の例文は以下のようになります。
・『ベテラン社員の年間目標の中には、後輩社員の育成の項目が含まれています』
・『初心者とベテランの違いは、経験した時間の違いだ毛ではなく、得られたものをどう活用するかのスキルも含まれます』
まとめ
この記事では、「中堅」と「ベテラン」の違いを、解説してきました。
序文で述べたように、「ベテラン」という言葉は、元々は「退役軍人」と言う意味の英語で、日本で使用されるようになった時に違う意味で伝わってしまったものの一つです。
このような英語はたくさんあります。
例えば、「クレーム(claim)」は「請求する」と言う意味で、「タレント(talent)」は「才能」と言う意味です。
このような和製英語をネイティブに対して使用する時には十分に気をつける必要があります。