「価格」と「価額」の違いとは?分かりやすく解釈

「価格」と「価額」の違い金融・経済

物には値段や価値というものがあり、それに関連する言葉で「価格」「価額」というものがあります。

同じ意味合いのようにも思える2つの言葉ですが、果たして違いはあるのでしょうか。

この記事では、「価格」「価額」の違いを分かりやすく説明していきます。

「価格」【かかく】とは?

「価格」【かかく】とは?

「価格」とは、物の価値を金額で表したものです。

普段お買い物をする際に値札に記載されている金額のことであり、その物を購入する際にはその金額と同額のお金を支払うことになるものです。

売る側がその物の価値と、需要と供給のバランスを判断し価格をつける為、買う側の人によってはその物の価値に対して金額が高すぎると思う人もいれば安いと思う人もいるでしょうし、ちょうどいい値段だと思う人もいるでしょう。

食品や衣料品や日用品など、一般商品多くつけられる値段のことで、とても身近な言葉でもあります。

「価格」の例文

・『かなり強気の価格設定だが、果たして売れるかどうか』
・『ガソリンの価格が高騰している』

「価額」【かがく】とは?

「価額」【かがく】とは?

「価額」とは、物の価値に相当する金額を表したものです。

土地や不動産や株などの財産、常に価値が変動しやすいものを対象として使われる言葉です。

金額というよりは価値というものに重きを置いた言葉ですので、明確にこれはこの値段と決められたものではなくその時期と状況によって自然に決まっていくものです。

「価額」の例文

・『投資信託の基準価額が下がっている』
・『損害賠償の算出は価額を基準にしている』

「価格」と「価額」の違い

「価格」と「価額」の違い

「価格」「価額」の違いは次のようになります。

「価格」とは、「決められた物の値段」のことを指しています。

売る側が主観的に決めた値段のことで、買う側はその値段で、もしくは売る側と買う側の合意した金額を支払うことで売買は成立します。

「価額」とは、「物の価値の値段」のことを指しています。

そのものに関係する人たちの間で客観的に決まっていく値段のことで、「価格」とは微妙に違うものになります。

ものの価値は常に変動していて、一般的な商品に「価額」を適用してしまうと常に値段がコロコロ変わってくることになり売る側も買う側も混乱してしまいます。

その為、一般的な商品には「価格」を設定し、不動産や株などの財産・課税額の算出などには「価額」が適用されています。

また、「価格」は売る側が決めていいものでいくらに設定しても自由ですが、世間が感じているその物の価値とあまりにもかけ離れた価格に設定してしまうと、いずれ需要と供給のバランスが崩れてしまう為、必然的にその物の価値に近い価格が設定されることになっていきます。

まとめ

まとめ

「価格」「価額」についてこれまで説明してきましたがご理解いただけましたでしょうか。

「価格」は主観的に「決めるもの」「価額」は客観的に「決まっていくもの」であるとも言えます。

どちらも日常生活に深く関係している言葉ですので、是非覚えておきたいものです。