相場取引における「アービトラージャー」と「スペキュレーター」の違いを説明していきます。
「アービトラージャー」とは?
「アービトラージャー」とは、同じ対象で先物市場と現物市場で価格差がある場合に、価格の安い方で買い、高い方で売ることを専門に行っているという意味になります。
例えば、先物市場で金が1グラム当たり5400円で、現物市場では5300円という場合、現物市場で仕入れ、先物市場で売却することで差額の「利ざや」を稼ぐことができます。
言葉としては、「俺はアービトラージャーだから」のように使われ、先物市場はその名前の通り、これから先の予測を含んだ相場となっている為、うまくするとこのようなことが可能です(ただし、そう簡単なものでもありません)。
「スペキュレーター」とは?
「スペキュレーター」は、キャピタルゲイン狙いの取引を行っているという意味になる言葉です。
キャピタルゲインとは、購入した時と売却する時の価格差によって利益を出すことに用いる表現で、原則的に同一市場間で行っている場合に使われます。
金融商品での利益の出し方の基本とも言えますが、FXではインカムゲイン狙いという場合も多く、安定しないキャピタルゲイン狙いよりそちらでいわゆる運用益を稼いでいるという人も多いです。
インカムゲインとは、金利収入です。
つまり、所持している外貨に対する金利が狙いになり、それを意味するスワップ(金利)が高い外貨が人気になります。
「アービトラージャー」と「スペキュレーター」の違い
この「アービトラージャー」、「スペキュレーター」は共に、それぞれそのような取引方法を行っているトレーダー(投資家)のこととして使われる言葉だと考えていいでしょう。
「最近の相場の全体的な下落は、スペキュレーターにとっては厳しい」などと使われ、そういった投資スタイルだと表現する為に用いられます。
まとめ
先に挙げたインカムゲインが狙いの投資スタイルは、「インカムゲイナー」と呼ばれています。
「アービトラージャー」や「スペキュレーター」も含んだこの3つを覚えておくと、その人がどんな投資スタイルなのかと聞く時などに役に立つでしょう。