この記事では、「受賞」と「授与」の違いを分かりやすく説明していきます。
「受賞」とは?
賞をうけることです。
賞とは、素晴らしい成績を出したもの、優れた働きをしたものに与える褒美、またその印の金品を指します。
それらが他から与えられることを「受賞」といいます。
商品のパッケージに「モンドセレクション金賞受賞」などと書かれていることがあります。
モンドセレクションとは、幅広い分野の製品の技術水準を審査するベルギーにある企業のことで、この企業が与えるラベルもモンドセレクションと呼んでいます。
このラベルがつけられている商品は、モンドセレクションから金賞や銀賞などを与えられたということを示します。
もらった側からみた言葉です。
毎年本屋大賞というものが決められます。
これは、書店員が選んで与えられる文学賞です。
「いちばん売りたい」といった本が選ばれます。
そのような本として選ばれると、それを書いた人が賞をもらいます。
このことを「本屋大賞受賞」といいます。
「受賞」の使い方
素晴らしい成績を出したものや、優れた働きをしたものが、褒美や金品を受け取ることを指して使用する言葉です。
「授与」とは?
何かを与えることです。
特に目上の者が目下の者に与えることをいいます。
与えるものは学位や登録証など何かを示すものや、メダルやトロフィーなど優れた成績を示すものです。
卒業式では、校長先生から生徒に卒業証書が渡されます。
校長先生は生徒からすると目上の人です。
目上の人から目下のものである生徒に卒業証書が与えられているので、これは「卒業証書の授与」といいます。
卒業証書は優れた成績を出した、素晴らしい働きをしたといったことを示すものではなく、卒業をしたことを示すものです。
つまり、「授与」が意味する与えるものは、賞だけではないのです。
「授与」の使い方
目上の者から目下の者に何かを与えることを指して使用されます。
誕生日プレゼントを与えるといったことではなく、優れた成績を出したことを示すものや、証明書のような何かを示すものを与えることをいいます。
この言葉には何を与えるかの意味は含まれていませんが、賞を与えることに使う場合が多いです。
「受賞」と「授与」の違い
「受賞」は賞を受けることです。
「与える」ではなく「受ける」です。
受けるものは賞で、それ以外のことには使用しません。
「授与」は何かを与えることを意味します。
与えるものは賞だけではなく、卒業証書や御朱印なども含みます。
「受賞」の例文
・『受賞式が行われる』
・『今年の受賞者は誰なのか』
・『数々の賞を受賞している』
・『グランプリを受賞する』
「授与」の例文
・『授与式が行われた』
・『メダルが授与された』
・『御朱印を授与する』
・『勲章が授与された』
まとめ
2つの言葉は、受ける、与えるという点で意味が異なります。
また、何を受けるのか、何を与えるのかという点に違いがあります。