この記事では、「ガルバリウム」と「トタン」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ガルバリウム」とは?
1972年にアメリカで開発されたアルミニウム・亜鉛合金めっき鋼板の名称です。
日本では略して“ガルバ”と呼ばれたりします。
現在、「トタン」に代わって家の外壁に使われることが多くなっています。
「ガルバリウム」はアルミニウムによってメめっき層の表面が強固になっていてめっき層を保護します。
またアルミニウムと亜鉛成分によって腐食の進行を抑制する働きがあり、全体として高い防食性を発揮します。
アメリカの「ガルバリウム」を開発した会社による報告では、めっき被膜の寿命は、塩害のある地域で約15年、工業都市や田園地帯で25年以上という結果が出ています。
現在の日本では家の外壁では、サイディングと並んで「ガルバリウム」は人気な素材になっています。
「トタン」とは?
これは亜鉛めっき鋼板のなかで、建築資材として使われているものの俗称です。
鉄板に亜鉛をメッキする技術は、1742年にフランスの科学者によって発明されました。
亜鉛めっき鋼板は安価で耐食性に優れ、建材や家電製品に使われています。
「トタン」は軽量で輸送にも便利で強く腐食耐性があったため、プレハブ工法にも向いていました。
プレハブ工法というのは、ある工程まで工場で組み立てたり作ったりしてから輸送して、現場では最小限の組み立てだけして仕上げるという工法です。
工場での作業で正確性が上がります。
現代では、建築資材の多くをより耐食性が優れた「ガルバ」が使用されるようになっています。
しかし今でも「トタン」は身近なものでバケツ、じょうろなどの材料に使われています。
「トタン」は屋根や外壁などに使われている場合、よく波板状になっているものを見かけると思いますが、これは性質上変形しやすいために強度を高めるために加工されています。
「ガルバリウム」と「トタン」の違い
「ガルバリウム」と「トタン」の違いを、分かりやすく解説します。
「ガルバリウム」は開発されてからまだ日が浅いですが「トタン」と比べて耐食性が優れていることは明らかです。
以前、住宅の外壁などによく使用されていた「トタン」では10年に一度くらいのスパンで外壁をペンキで塗装する必要がありました。
これは、耐食から外壁を守るためです。
「トタン」にめっきされた亜鉛が落ちてしまうと錆びて急速に劣化してしまうためです。
「ガルバリウム」はアルミニウムなどの成分で耐食がおきにくく10年ほどたってもほとんど見た目も変わりません。
事例によっては40年持ったというケースのあります。
まとめ
「ガルバリウム」というなかなか聞きなれない素材で、名前からも何が原料なのかはっきり分からなかった人が多かったと思います。
調べてみると、とても優れた建築資材だということがわかりました。
これからは安心して「ガルバリウム」という素材を使って家づくりをお願いできます。