この記事では、「媒介」と「媒体」の違いを分かりやすく説明していきます。
2つの言葉には、どのような意味と違いがあるでしょうか。
「媒介」とは?
「媒介」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「媒介」は、「ばいかい」と読みます。
「媒介」は、「両方の間に立って、なかだちをすること。
取り持つこと」という意味があります。
例えば、伝染病が流行する時、ジャングルに住む生き物と、人間の間を、蚊などの主がなかだちをする場合があります。
このような場合は、「蚊が媒介となり、ジャングルの生き物が持つ伝染病が、人間に感染した」などという文章にできます。
また、誰かと誰かを結びつけるために、なかだちをする人がいます。
このような人は「媒介者」と呼ばれます。
例えば、犯罪グループがあるとき、AとBという犯罪者の間を取り持ち、グループ結成のなかだち役をした人がいる場合は、「AとBを結び付けた、犯罪グループの媒介者がいる」などという文章を作ることができます。
「媒体」とは?
「媒体」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「媒体」は「ばいたい」と読みます。
「媒体」は、「一方から他方に伝えるための、なかだちとなるもの」という意味があります。
例えば、伝達のための手段を「媒体」と呼びます。
企業が作った商品を、一般市民に知ってもらうため、なかだちとなるものとして、広告があります。
「新商品を広告するための媒体として、人気タレントを起用することにする」などという文章を作ることができます。
また、伝染病などを「媒介」するものを、「媒体」と呼びます。
ある地方にしかない病原菌を、世界中に広げることになった生き物が発見された場合は、「世界規模のパンデミックを生んだ病原菌の媒体として、ある生き物が注目されている」などという文章にできます。
さらに「媒体」には「媒質となる物体」という意味があります。
「媒質(ばいしつ)」には、「力や波動などの物理的作用を、他へ伝える仲介物になる物」という意味があります。
例えば音を伝えるためには、空気が必要となります。
そのため、「音は、空気を媒体として伝わっている」などという文章にできます。
「媒介」と「媒体」の違い
「媒介」と「媒体」の違いを、分かりやすく解説します。
「媒介」は、「両方の間に立って、なかだちをすること。
取り持つこと」という意味があります。
一方で、「媒体」は、「一方から他方に伝えるための、なかだちとなるもの」という意味がありますどちらも、なかだちを意味することになります。
ただし、「媒介」は、なかだちをする働きのことを意味するのに対して、「媒体」は、なかだちをするもの、そのものを意味するという違いがあります。
そのため、「蚊が伝染病を媒介する」というように、「媒介」は、「なかだちする働き」を意味するのに対して、「蚊は伝染病の媒体だ」というように、「媒体」は、「なかだちするもの」を意味するという違いがあります。
まとめ
「媒介」と「媒体」の違いについて見てきました。
2つの言葉の意味の違いを知ることで、混同せずに使い分けることができるようになりそうです。