「建築物」と「建造物」の違いとは?分かりやすく解釈

「建築物」と「建造物」の違い専門用語・業界用語

この記事では、「建築物」「建造物」の違いを分かりやすく説明していきます。

「建築物」とは?

「建築物」とは?

建築物とは、けんちくぶつという読み方をすべき言葉です。

漢字で書かれたこの言葉を見れば理解出来る事ですが、家屋等の建物を土台からつくる事という意味の建築に、ぶっけんやげんぶつといった意味がある物の漢字を付け足す事で成立した言葉となっています。

だからこそ建築物は、家屋や倉庫といった建築された物を表すのです。

「建築物」の使い方

建築物は、家屋や倉庫の様に土台からつくられた建物を表現する言葉として使われています。

ただし、建物全てが建築物と呼べる訳ではありません。

建築基準法によれば、土地に定着している工作物の中で、屋根と壁、または柱を有する物を建築物と呼ぶという基準が設けられているのです。

なので屋根がない建物に対しては、この建築物という言葉を使う事は出来なかったりします。

「建造物」とは?

「建造物」とは?

建造物とは、けんぞうぶつという読み方をする言葉です。

文字で記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事でしょうが、建物や船舶といった大規模な物を造るといった意味を持っている建造の文字に、ものやものごとといった意味を有する物の文字を加える事で完成した言葉となっています。

以上の事から建造物は、建造されて生み出された物という意味を示すのです。

「建造物」の使い方

建造物は、人の手によって建造された建物という意味で用いられる言葉となっています。

更に基本的に橋やダムといった規模の大きな物に対して使われる事が多い言葉であり、工作物という言葉と同じ意味合いで使われる事も少なくありません。

加えて古い時代に建てられた建物を、歴史的建造物という形でこの言葉を駆使して示す事も多く見られます。

「建築物」と「建造物」の違い

「建築物」と「建造物」の違い

建築物と建造物の文字表記を見比べてみれば、2文字目に築と造という漢字の違いに気付く事が可能です。

所が最初の文字と最後の文字はそれぞれ建と物という同じ漢字が使われており、よく似た言葉同士と言えます。

とはいえ2文字目の漢字の違いから、表す意味合いには違いもあるのです。

まず建築物は、工作物の中で屋根と柱、或いは壁を有する物に対して使われる言葉となっています。

一方の建造物は、建築物を含む事は出来ますが主に、トンネルや橋といった大規模な形で建造された物に対して使われる言葉です。

まとめ

まとめ

2つの言葉はどちらも漢字3文字目で表現可能な上に、最初に建の文字が、最後に物の文字が使用されている点も共通しています。

その上、人の手によりつくり出された物といった似た意味合いを持つ言葉同士である点もややこしい部分です。

もっとも2文字目は、築と造という明確な文字の違いがあるので、表す意味のニュアンスには相違点を見出す事が出来ます。

ちなみに建築物は土地に定着する工作物の内で、家屋や倉庫といった、屋根と壁、又は柱を有する物を表す際に使用される言葉です。

対する建造物は家屋等の建築物を含む事も出来ますが、橋やダム、船舶といった規模の大きな工作物を示す際に用いられる事が多い言葉となっています。