会社や学校で行動を指示されたことはありますか。
それは「適切」な指示でしたか、それとも「適確」な指示でしたか。
この記事では、「適切」と「適確」の違いを分かりやすく説明していきます。
「適切」とは?
状況、目的などにぴったりと当てはまることです。
ふさわしい様子のことを意味します。
「適確」とは?
肝要な点を確実にとらえている様子、確かであるという意味です。
的確という漢字を使うこともあります。
言動、行動が的を外すことがなく確実という意味で、対義語は的外れとなります。
もともとは適正確実、適切確実という四字熟語を略した言葉です。
「適切」と「適確」の違い
「適切」と「適確」の違いを、分かりやすく解説します。
「適切」と「適確」は、当たっていて正しいという意味では同じですが、なぜ正しいのかという理由が違います。
「適切」はその場の状況も踏まえて、ふさわしく正しいかどうかという意味も含まれます。
「適確」はその指示に間違いはなく、余計なことも言わず、大事な点を外していないことを意味しています。
「適切」の例文
「適切」の例文を紹介していきます。
・『私は緊張して、適切な判断ができるか心配です』 状況に合わせた臨機応変な判断が必要な場合は、その場にふさわしいかが重要になるため、「適切」を使うといいでしょう。
・『あなたの新人指導は適切だったと思います』
新人に対し、経験者と同じ指導法では難しいため効果はなく、「適切」ではありません。
その人に合った指導法を用意すれば、「適切」な指導ができます。
・『彼は適切な服装を持たずにアラスカに行ってしまいました』
その土地の気温に合わせたふさわしい服装という意味で「適切」な服装と言います。
「適確」の例文
「適確」の例文を紹介していきます。
・『私はあなたの適確な対応のおかげで早く仕事を終えられました』
「適確」な対応で助けてもらえると、全てのことが順調に進み済ませられます。
・『あなたの新人指導は適確だったと思います』
「適切」を「適確」に変えると、大事な点を押さえていて分かりやすい、間違っていることは何一つ言っていない指導という意味になります。
・『彼は怒っていますが、彼女は適確な助言をしただけです。
間違いがなく正しいこと、「適確」なことを受け入れられなくて、怒る人もいるでしょう。
まとめ
「適切」と「適確」は正しいという意味では同じですが、どう正しいのかが違います。
「適切」はその場の状況や人に対してふさわしいかが決め手になりますが、「適確」は正解かつ要点を押さえているかが重要になります。
たとえば、先生が子どもに対しての「適切」な指示は、身近なものに例えて覚えやすく子ども用に工夫した指示のことであり、「適確」な指示は長々と話さず、要点だけを言った指示のことを言います。
分かりやすく伝えることは、とても頭を使うので、ある程度準備が必要です。
相手のことを思いやり、「適切」かつ「適確」な行動と言動を意識していきましょう。