この記事では、「和室」と「茶室」の違いを分かりやすく説明していきます。
「和室」とは?
「和室」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「和室」は「わしつ」と読みます。
「和室」は「日本風の部屋。
日本間」という意味があります。
反対語は「洋室(ようしつ)」となります。
「洋室」には、「西洋風の部屋」という意味があります。
いかにも日本風だと感じられる部屋については「和室」と呼びます。
「和室」と呼ばれる場合、まず「床の間」(とこのま)」が必要かもしれません。
掛け軸や鼻、物置などが置けるスペースのことで、日本の伝統的な様式となります。
他にも「長押(なげし)」と呼ばれる、柱と柱の間に取り付けた横木や、「鴨居(かもい)」と呼ばれる、障子やふすまをはめ込むための横木などが特徴的な様式となります。
また、誰でも識別できる、畳、またふすまや障子が使われている部屋は、「和室」と呼ばれる傾向があります。
「和室」は畳が敷かれているため、いつでも横になれる気楽さがあります。
また、障子によって採光されるため、窓を開けなくても明るい部屋作りができるなどメリットがあります。
「茶室」とは?
「茶室」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「茶室」は「ちゃしつ」と読みます。
「茶室」は「茶事を行うための部屋」という意味があります。
四畳半を基準にした狭い部屋で、中央に炉を切り、床の間や、躙り口と呼ばれる、低くて小さな出入口が付いています。
「躙り口」は、高さ約66cm、幅63㎝程度の大きさで、にじるように入るため、このような名前が付いています。
「炉」は「囲炉裏(いろり)」のことで、お茶のためのお湯を沸かす装置です。
茶道における茶事の主催者である主人が、「茶室」にお客を招きます。
建物の一角に作られる場合と、独立した建物として作られる場合があります。
有名な茶人、千利休は侘茶の精神を突き詰め、たった二畳の茶室を作りました。
壁などに装飾を施さず、天井も頭が使えるほど低いなど、工夫が凝らされています。
「和室」と「茶室」の違い
「和室」と「茶室」の違いを、分かりやすく解説します。
「和室」は「日本風の部屋。
日本間」という意味があります。
「茶室」は「茶事を行うための部屋」という意味があります。
どちらも、畳とふすま、障子、床の間といった、「和室」の要素を含む部屋という共通点があります。
ただし「茶室」は「炉」があり、「躙り口」があるなど、茶事をするために特化した造りになっています。
一方で、「和室」は日本の歴史的な建築様式が見られれば、すべて「和室」と呼ぶことができます。
まとめ
「和室」と「茶室」の違いについて見てきました。
「和室」は日本風の部屋で、「茶室」は、茶事をするために特化した部屋という違いがありました。
「炉」や「躙り口」があるのが「茶室」となります。
このような違いを知ることで、「和室」と「茶室」を見分けることができそうです。