「択一」と「一択」は、前後が逆になっただけで意味が大きく違う言葉同士となっています。
「択一」と「一択」の違い
「択一」(たくいつ)は、対象になる中から「1つを選ぶこと」です。
「二者択一」と使うと、2つの中から1つを選ぶことになり、「五者択一」であれば、選ぶ対象が5つあると考えていいでしょう。
また、「択一で好きな曲をリクエストできる」のような使い方もできる言葉で、この場合は1曲だけ好きな曲がリクエストできるという解釈になります。
「一択」(いったく)の方は、「それしかない(それを選ぶしかない)」という意味になります。
例として、ゲームをしていて、強敵に出会ってしまった時に「ここは、逃げるの一択だ」と使った場合、逃げるしかないだろうと言っているのと同じになります。
「択一」を使った例文と意味を解釈
「択一」を使った例文と、その意味の解釈になります。
こちらはきちんとした日本語として存在している表現です。
「択一になるが、好きな物をくれるそうだ」
その中から1つだけ好きな物がもらえると使っている例になります。
よく見聞きする使い方で、この場合は「どれか1つ」と言い換えることができます。
「一択」を使った例文と意味を解釈
こちらは「一択」を使った例文と、その意味の解釈になります。
実はこの言葉は「二択」や「三択」(それぞれ、2つや3つから1つを選ぶという言葉です)から転じて作られた言葉で、俗語という扱いになります。
「そんなのどう考えても一択だろう」
どう考えようと、1つしか選択するべき道はないだろうと使っています。
先の「二択」や「三択」の意味から解釈すると、1つの中から1つを選ぶこととなり、まともに意味が通らない言葉となってしまいますが、そこから俗語として「それしかない」という意味で使われている表現です。
まとめ
「択一」と「一択」は、このように意味が異なる言葉になります。
「一択」は俗語だということも合わせて覚えておくといいでしょう。