この記事では、「鑑みる」と「顧みる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「鑑みる」とは?
「鑑みる」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「鑑みる」は「かんがみる」と読みます。
「鑑みる」は「過去の例や手本などに照らして、考えること」という意味があります。
例えば、ビジネスシーンでは、過去の例に照らしながら、商談などを進めることが良くあります。
そのため過去のプロジェクトに照らして、現在のプロジェクトを評価するとき、「過去のプロジェクトに鑑みて、現在のプロジェクトに不備が見える」などと言うことができます。
また飲食店が繁忙期に備える時、「昨年の繁忙期に鑑みて、今年の繁忙期にはバイトを多く雇う必要がある」などという文章にできます。
他にも、株価を予想するとき、「昨年の株価に鑑みると、まだまだ株価が低いと言わざるを得ない」とか、「過去の失敗に鑑みて、今年こそ成功させたい」など、「鑑みる」を使った文章を作ることができます。
「顧みる」とは?
「顧みる」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「顧みる」は「かえりみる」と読みます。
「顧みる」は「過ぎ去ったことを思い起こすこと」という意味があります。
例えば、年末になり、その年に起こったことを思い起こす場合、「今年一年に起こった出来事を顧みる」などという文章にできます。
また、高齢になった人が、「人生を顧みる」などと言って、自分の人生の歩みを振り返ることがあります。
次に、「顧みる」には、「心にとどめて考える。
気に掛ける」という意味があります。
例えば、家族がいる人が、そのことを忘れて不倫をしてしまう場合、「家族を顧みず、不倫をしてしまう」などと言います。
また、仕事を熱心にするあまり、家族サービスをする暇もなかったと、自分の仕事と家庭への取り組みを振り返る時、「家族を顧みず、仕事ばかりしてしまった」などという文章にすることができます。
さらに「顧みる」には「振り返ってみる」という意味があります。
「後ろを顧みる」などという文章にできます。
「鑑みる」と「顧みる」の違い
「鑑みる」と「顧みる」の違いを、分かりやすく解説します。
「鑑みる」は「過去の例や手本などに照らして、考えること」という意味があります。
一方、「顧みる」は「過ぎ去ったことを思い起こすこと」という意味があります。
どちらも、過去のことを考えるという意味では同じ言葉になります。
ただし「鑑みる」は、現在取り組んでいるものの参考にするため、過去を振り返るという意味があります。
一方の「顧みる」は特に目的は決められておらず、単純に、過去を振り返るという意味があります。
このように、「鑑みる」は「過去に照らす」という意味があり、「顧みる」は「過去を振り返る」という意味の違いがあります。
まとめ
「鑑みる」と「顧みる」の違いについて見てきました。
2つの言葉には、明確な意味の違いがありました。
違いを知ることで、2つの言葉を使い分けられるようになりそうです。