この記事では、「若干」と「少々」の違いを分かりやすく説明していきます。
「若干」とは?
程度や数量がわずかであることです。
わずかとはどれくらいなのか、具体的に数字で表すことはできません。
多くはないけれど、まったくないわけではないことを表します。
料理のことで説明をします。
スープを飲んでみたところ、何となく塩味が強い気がします。
塩味が強すぎて飲めないというほど塩の量が多いわけではなく、塩味がまったくしないというほどのものでもありません。
塩味の程度が強すぎない、けれどゼロではない状態です。
このさまを「塩味が若干強い」といいます。
これは具体的に数字で示すことはできません。
今度は衣服のことで説明をします。
普段Mサイズの服を着ているので、Mサイズのパーカーを購入しました。
Mサイズといってもメーカーや製品によって、少しだけ大きさが違います。
同じような形の衣服でも、1cmたりとも大きさが違わないということはないのです。
パーカーを着てみたところ、ほんの少しだけですが大きい気がします。
ぶかぶかするほどではありません。
これは「若干大きい」といいます。
「若干」の使い方
わずかという意味で使用をします。
文章で使われることが多いです。
「少々」とは?
「少々」には3つの意味があります。
1つめは、数量や分量がわずかなことです。
具体的に数字で示すことはできません。
料理に使う塩の場合だと、レシピに「少々」と書いてある場合は、親指と人差し指でつまんだ量のことです。
レシピには具体的に何グラムとは記載されていません。
指の大きさは人それぞれなので、つまんだときの塩の量は異なりますが、だいたい0. 5グラムくらいです。
0. 5グラムというとわずかな量です。
2つめの意味は、特別に取り上げるほどのものでもない程度です。
小さなミスをしたとします。
ミスは本当に小さなものだったので、大きな問題にはならず、特別に叱られることはありませんでした。
このことを「少々のミスは大目にみる」などといいます。
3つめはわずかの間です。
時間のことを意味しています。
具体的に何分とは示すことはできません。
「少々」の使い方
数や量がわずかなことという意味で使用をします。
わずかとはどれくらいか具体的に数字で表すことはできません。
やや改まったいい方になります。
「若干」と「少々」の違い
数量がわずかという意味が同じです。
「少々」は特別取り上げるほどのものではない、わずかな時間という意味もある点が「若干」とは異なります。
「若干」の例文
・『若干苦い』
・『若干痛い』
・『若干改善されたと思う』
・『若干混入しています』
「少々」の例文
・『少々時間をください』
・『少々高くても気にしない』
・『少々うるさいですね』
・『通勤には少々不便だ』
まとめ
数量がわずかという意味が同じです。
「少々」にはこれ以外の意味もあり、この点が「若干」とは異なります。