この記事では、「修得」と「履修」の違いを分かりやすく説明していきます。
「修得」とは?
「修得」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「修得」は「しゅうとく」と読みます。
「修得」は「学問や技芸などを学んで会得すること」という意味があります。
学問について、技芸について、誰かに学んだり、本などを読んで学び、さらに会得したと感じられた場合は、「修得」という言葉を使ってみましょう。
ちなみに「会得(えとく)」には、物事の意味を十分に理解して、自分のものとすることという意味があります。
そのため、何となくできるようになったという程度ではなく、自分のものにできたと感じたときだけ、「修得」という言葉を使ってみましょう。
例えば、柔道の道場に通い、背負い投げを学んだ時、自分の技にできたと確信した場合は、「背負い投げを修得した」と言うことができます。
また、絵画教室で水彩画を習った時、水彩画を描くことを会得できたと感じた場合は、「水彩画を修得した」と言うことができます。
他にも、「科学を修得する」「語学を修得する」などという使い方をすることができます。
「履修」とは?
「履修」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「履修」は「りしゅう」と読みます。
「履修」は「既定の学科や課程などを習い収めること」という意味があります。
例えば、大学に進み、一年生が受ける授業を習い収める時、「大学一年の授業を履修する」と言うことができます。
また、自分が習い収めている科目について話すとき、「自分が履修している科目は、○○です」と言ったり、「履修科目は全部で○○です」と言ったりします。
さらに、苦手な科目を避けて卒業を目指すとき、「○○という学科を履修せずに卒業する方法を探す」などという文章にすることができます。
先生を目指して、そのために必要な課程を受けることを決めたとき、「教職課程を履修する」と言うことができます。
「修得」と「履修」の違い
「修得」と「履修」の違いを、分かりやすく解説します。
「修得」は「学問や技芸などを学んで会得すること」という意味があります。
一方で、「履修」は「既定の学科や課程などを習い収めること」という意味があります。
このように、2つの言葉には、大きな意味の違いがあります。
「修得」は、「学問や技芸」を学ぶことを意味するのに対して、「履修」は「既定の学科や課程」を学ぶことを意味します。
そのため、剣道や柔道のような武道、学問などを学ぶ場合は「修得」を、大学や専門学校の授業については、「履修」という言葉を使うようにしましょう。
まとめ
「修得」と「履修」の違いについて見てきました。
2つの言葉は、学ぶ対象によって使い分けられることが分かりました。
特に「履修」は、専門学校や大学以外ではほとんど使わない言葉です。
専門学校や大学で学ぶときは「履修」を、それ以外の場合は、「修得」を使うといいのではないでしょうか。