この記事では、「表面化」と「顕在化」の違いを分かりやすく説明していきます。
2つの言葉には、どのような意味と違いがあるでしょうか。
「表面化」とは?
「表面化」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「表面化」は「ひょうめんか」と読みます。
「表面化」は、「隠れていた物事が、表に現れること」という意味があります。
例えば、仕事が全然できないのに、何とかごまかしている人がいるかもしれません。
しかし、ついに仕事ができないことが発覚してしまうとき、「仕事が全然できないことが、表面化した」などという文章にすることができます。
また、金銭問題を抱えていながら、何とか家族にばれずにやりくりしていた人が、一線を越えてしまい、隠しきれなくなった場合、「金銭問題が表面化し大騒動になる」などという文章にすることができます。
さらに、ファンや関係者に隠れて交際をしていた芸能人が、写真週刊誌に見つかったことで表ざたになる場合、「写真週刊誌に掲載されて、芸能人の恋愛が表面化する」などという文章にすることができます。
「顕在化」とは?
「顕在化」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「顕在化」は「けんざいか」と読みます。
「顕在化」は「はっきりと形に現れて存在すること」という意味があります。
例えば、隣国との緊張関係が続いている場合、ある事件がきっかけで、その緊張関係が形になった場合は、「事件により、隣国との緊張関係が、顕在化した」と言うことができます。
また、不摂生な生活を送っていた人が、ついに成人病になってしまうかもしれません。
この場合、不摂生が、病気という形になって表れてしまったと言えるため、「不摂生が成人病として顕在化することになる」などと言うことができます。
さらに、政府の方針について、民衆の怒りが高まっている場合、デモ行進という形で、誰の目にも怒りが見える形になるかもしれません。
「デモにより、民衆の怒りが顕在化する」という文章にすることができます。
「表面化」と「顕在化」の違い
「表面化」と「顕在化」の違いを、分かりやすく解説します。
「表面化」は、「隠れていた物事が、表に現れること」という意味があります。
一方の「顕在化」は「はっきりと形に現れて存在すること」という意味があります。
似た印象を持つ言葉ですが、「表面化」は、隠れていたものが表に出るだけであり、すでに存在していたことになります。
一方の「顕在化」は、それまでは漠然とした思いなどだったものが、かたちとして存在するようになることを意味します。
このように、ある思いが人に知られるようになる場合は「表面化」という言葉を使い、ある思いが、何かの形になる場合は「顕在化」という言葉を使うようにしましょう。
まとめ
「表面化」と「顕在化」の違いについて見てきました。
2つの言葉には、明確な意味の違いがありました。
違いを知り、使い分けてみてはいかがでしょうか。