この記事では、生物基礎の「環境」と「生態系」の違いを分かりやすく説明していきます。
「環境」とは?
環境とは、かんきょうという読み方をする言葉です。
文字で表記されたこの言葉を目にすれば理解可能な事ですが、周囲を取り巻くやぐるりと回るといった意味の環の文字に、区切られた場所や土地の区切り目等の意味がある境の文字を付け足す事で誕生した言葉となっています。
そのため環境は、生物が生息する上での条件や、影響を与える外界的な要因等を意味するのです。
「環境」の使い方
環境は、生物同士が関係し合う事で互いに影響を与え合うという生活条件に対し使用される言葉となっています。
一般的には環境という言葉には、気温や大気汚染といった被生物的な要素も含んで、使用される事が多いです。
なので、自然環境を保護する、という使い方がされる際には、生物だけでなく植物も含んで使われていたりします。
「生態系」とは?
生態系とは、せいたいけいという読み方をすべき言葉です。
漢字で書かれたこの言葉を見れば一目瞭然な事ですが、生物が自然界で生活している様といった意味を持つ生態の漢字に、1つの繋がりや纏まりを示すものといった意味を有する系の漢字を加える事で成立した言葉となっています。
だからこそ生態系は、特定の地域に存在する全ての生物群集とそれを取り巻く状況を加味した意味合いを示す言葉です。
「生態系」の使い方
生態系は、ある地域に生息する全ての生物とそれらが生きている自然環境を組み合わせた考え方を意味する言葉として使われています。
温暖化や人間の手によって本来そこにいない生物が存在する様になる事で、生態系が崩れる、といった表現で良くこの言葉が登場するのです。
その結果、その地域に存在するある特定の生物が絶滅する等、危惧される事が起きたりします。
「環境」と「生態系」の違い
環境と生態系は、文字を並べて見比べても違う漢字が使用されている上に、読み方も似ている訳ではありません。
ですが自然に関連して使われる事が多い言葉同士であり、混同してしまう要素はないとは言い切れません。
ちなみに環境は、生物同士の関わりや気温、空気汚染といった諸々の条件を加味した生物が生活する上での条件を示す言葉です。
一方の生態系は、特定の地域に生息する全生物の関わりにその地域の自然等を加味した考え方を表します。
「環境」の例文
・『地球温暖化が進む事で、自然環境も破壊されています』
「生態系」の例文
・『人間の手で生態系が崩された事で、これまで多くの生物が絶滅しているのです』
まとめ
2つの言葉は、使用されている文字も読み方も似通った部分は特に見られません。
ですがどちらも､生物に関連した形で用いられる事が多い言葉同士なので、意味がごっちゃになる可能性がある組み合わせと言えます。
もっとも環境は、生物同士の関わりや気温の上昇や下降に加え、人間の介入等の外界の諸条件を複合的に加味した状況を表現する言葉として用いられているのです。
一方の生態系は、基本的に生物にスポットを当て、ある一定地域の全生物のそれぞれの関わりに、自然等の条件を加えた状態を表現する言葉となっています。
