「無理」という表現もありますが、「無茶」という言い回しを使うこともありますよね。
それならば、「無理」と「無茶」という表現はどのように違うのでしょうか。
ここでは「無理」と「無茶」という表現の違いについて詳しく紹介していきます。
「無理」の意味や使い方
「無理」というのは「物事の筋道が立たずに道理に合わない」ということになります。
例えば、「そんな無理を言われても困ります」と使いますよね。
あるいは、「無理な言いがかり」と言われることもあります。
これ以外にも「実現するのが難しい様子」という意味で使われることもありますね。
例えば、「これだけの仕事を今日中に終わらせるのは無理です」ということもあるのではないでしょうか。
「無理を承知でやってみます」と答えることもあるでしょう。
「無茶」の意味や使い方
「無茶」という表現も「筋道が立たずに道理に合わないことやその様子」という意味があります。
「無茶を言わないでください」などと言えますし、これは「無理」と同じですね。
また、「程度が甚だしいこと」「度を越している事」という意味で使われることもあり、例えば「無茶な飲酒」と言われます。
このように聞くと、「無茶」は「無理」と同じなのではないか、と思う人もいるかもしれませんね。
「無理」と「無茶」の違い
どちらも辞書で見ると同じ意味の単語になりますが、「無理」と「無茶」は意味が異なります。
「無理」は「頑張ったらできるという範囲のもの」を指しており、「無茶」は「頑張ったらできる範囲を超えているもの」という意味になります。
例えば、郵便局で速達等を依頼しても、もしも夕方に依頼すれば配達は翌日になりますよね。
午前中に依頼すればその日のうちに届けてもらうことも可能なケースがありますが、届け先によっては翌日になってしまうこともあります。
それは配送トラックのスケジュール上、仕方がないことです。
しかし、例えば夕方の5時、郵便局が閉まる時間ギリギリに郵便局に行き、「これを今日中に届けてほしい」と言えば、それは「無理」ではなく「無茶」になります。
そのため、職場等でも「無理はしても良いけれど無茶はしないで」などと言われることもあるのではないでしょうか。
「無理」を使った例文と意味を解釈
「この仕事を3時間で終わらせるなんて、部長も無理をいうよね」
いきなり多くの仕事を任されて苦労した経験は誰にでもあるのではないでしょうか。
時間がない、仕事量が多い、などと悩む事はよくありますよね。
しかし、集中すればできる、あるいは誰かに頼んで手伝ってもらえばできる、という場合、ぜひ周りの助けも得ながら仕事を終えたいものです。
自分1人では終わらないと思ったら、他の人に助けを求めることも大切です。
「無茶」を使った例文と意味を解釈
「朝の5時から会議をしたいなんて、何を無茶言っているんだ」
いくら大切な取引先であっても、例えば取引先の担当者から「自分は早起きなので朝の5時から会議をしましょう」などと言われれば、引き受けるわけにはいかないと感じる人もいるのではないでしょうか。
そもそも朝の5時から会社だなんて、その時間に出社するだけの電車などが存在しない可能性もあります。
これはまさに「無茶」だといえます。
まとめ
「無理」と「無茶」はどちらも似た表現に聞こえますが、少々ニュアンスが異なります。
正しい意味を理解しておく必要がありますね。