この記事では、「交響曲」と「協奏曲」の違いを分かりやすく説明していきます。
音楽にまつわる言葉を、正しく覚えていきましょう。
「交響曲」とは?
交響曲(こうきょうきょく)とは、シンフォニーのこと。
バイオリンやクラリネット、トランペットなど大勢の楽団で演奏する、クラシックの花です。
それぞれのパートが心地よく響き渡る、オーケストラの演奏をあらわしています。
交響曲は「曲が交わる、曲が響く」と書きます。
色々なパートのメロディが重なり合って、美しい響きをあたえてくれるものが交響曲です。
交響曲の代表的なものには、年末の風物詩であるベートーヴェンの『第九』、モーツァルトの『プラハ』などがあります。
交響曲は管弦楽の音楽ですが、ひとつの歌の中に幾つものストーリーが編みこまれています。
ゆったりした序章から始まり、紆余曲折を描きながら感動的なフィナーレに誘い込んでくれます。
味わい深い映画のように、心から楽しめるのが交響曲の魅力です。
「協奏曲」とは?
協奏曲とはコンチェルトのこと。
ヴィオラやコントラバスなどのオーケストラと、バイオリンなどのソロの奏者が一緒に演奏する、クラシックの形です。
ソロと全体のパート、両方を楽しんでいけます。
協奏曲は17世紀のバロック音楽が栄えたときに生まれた、音楽の演奏方法です。
ソロで奏でる楽器の名前をとって「ピアノ協奏曲」や「クラリネット協奏曲」という言い方をします。
協奏曲の有名なものには、ベートーヴェンのピアノ協奏曲『皇帝』やドヴォルザークの『チェロ協奏曲』などがあります。
協奏曲には、ソロパートが織り交ぜられています。
美しく儚い音色をたっぷり楽しめ、その余韻にひたることができます。
個人のパートと、全体のパート。
それぞれの良さを味わえるのが協奏曲です。
「交響曲」と「協奏曲」の違い
どちらもクラシックコンサートで人気の演目です。
「交響曲」と「協奏曲」の違いを、分かりやすく解説します。
・ソロがあるか、ないかの違い
「交響曲」と「協奏曲」はとても良く似ています。
「交響曲」は「曲が重なって、響きあう」と示している通りに、オーケストラによる全体演奏です。
そして「協奏曲」は「ひとつの曲を協力して奏でる」と書く通りに、1人の演奏家とオーケストラが共演する演奏です。
そのためソロパートがないものが交響曲、ソロパートがあるものが協奏曲です。
多くのコンサートでは交響曲と協奏曲をバランスよく織り交ぜながら、コンサートリストをつくっています。
作者の思いを感じながら、音楽の世界に酔いしれてみてください。
まとめ
「交響曲」と「協奏曲」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも音楽の演奏スタイルのこと。
「交響曲」はベートーヴェンの第九のような、ダイナミックなオーケストラ演奏です。
協奏曲はクラリネット協奏曲のように、ソロパートがあるオーケストラ演奏になります。
ぜひコンサート会場に足を運んで、その魅力を楽しんでみてください。