この記事では、竹刀の材質の「真竹」と「桂竹」の違いを分かりやすく説明していきます。
「真竹」とは?
「真竹」は中国原産の竹で、ニガタケとも呼ばれる竹の品種です。
ニガタケの別名もあるようにアクが強いもののタケノコは食用にもなりますが、育ちきったものは竹刀の素材として使われます。
「真竹」で作られた竹刀は、しなやかさが強いのが特徴です。
繊維は比較的柔らかいですが肉厚な性質を持つ竹なので耐久性は十分ありますし、適度な硬さとしなりのバランスが良く、打ち心地も良い竹刀になります。
また使っている内にささくれができてしまっても、そこを少し削るだけでささくれが収まるので、メンテナンス性が高くて長く使えることから、剣道を長年続ける方には「真竹」でできた竹刀の愛好者も多いです。
ただし「真竹」は竹自体が高いので、出来上がる竹刀も竹製竹刀としては高く付きます。
「桂竹」とは?
「桂竹」は台湾や中国に自生している竹の品種です。
タイワンマダケとも呼ばれ、地面に生えているものは「真竹」とも似ていますが、性質は違います。
「桂竹」は非常に繊維の密度が高いため、硬くて曲がりにくいので、竹刀以外にも竹製の建築物を作る時に使われる品種です。
当然竹刀にした時にもその硬さは発揮され、しなやかさは少ないものの丈夫で、うっかり床や金属など硬いものを打ち据えても壊れにくいと言う特徴があります。
また「桂竹」は値段が安いので竹刀も手頃な価格で済みますし、世の中の竹でできた竹刀の多くは「桂竹」なので購入しやすく、「桂竹」竹刀は扱いに慣れていない初心者向けの竹刀と言えるでしょう。
ただしささくれが起きるとその周囲も毛羽立ち、多少広めに削らないとささくれを無くせません。
また柔軟性がないことから、竹が割れてしまうこともあります。
竹刀の材質の「真竹」と「桂竹」の違い
竹刀の材質の「真竹」と「桂竹」の違いを、分かりやすく解説します。
「真竹」は適度な硬さと柔軟性を兼ね備えた竹刀になり、「桂竹」だと柔軟性が低く頑丈な竹刀になると言うのが大まかな違いです。
「真竹」は値段が高いもののメンテナンスしやすいので、使い慣れた竹刀を長く使いたいという上級者に人気があります。
「桂竹」はメンテナンスしにくいですが、安くて「桂竹」製の竹刀は多いので替えが利きやすく、初心者向けの材質です。
また「真竹」と「桂竹」では握った時の感触と打ち心地も違い、「真竹」は握り心地も柔らかく、打つと跳ね返りが起きやすく、それが心地よいと言われます。
「桂竹」は握り心地も打ち心地も硬く、跳ね返りも起きにくいので、しっかりとした打ち応えです。
まとめ
竹刀に不慣れな内は「真竹」も「桂竹」も大して違いは解らないものですが、続ける内に竹刀の扱いに慣れてくると、素材にもこだわりが出てくるものです。
なのでまずは硬いものの安くて手に入りやすい「桂竹」から始め、慣れてきたら高級でメンテナンスしやすく打ち心地も小気味良い「真竹」の竹刀を試してみるといいでしょう。