この記事では、「そこそこ」と「ほどほど」の違いを分かりやすく説明していきます。
「そこそこ」とは?
「そこそこ」の主な意味は3つあります。
1つめは指示代名詞として使い、どこそこです。
はっきりとその場所を示さない場合に使います。
背中がかゆくてかいてもらうときに、ちょうどその場所である場合に「そこそこ」ということがあります。
2つめの意味は、ある事を満足なほどにはやらないで先を急ぐさまです。
食事のことで説明をします。
Aさんは非常に急いでいます。
これからすぐに会社に行かなければならないのです。
しかし、まだ昼食を食べていないので、食べておきたいです。
食べずに出かけたら、空腹で仕事に集中できそうもありません。
そのため、昼食を食べることにしたのですが、何しろ時間がないのでゆっくりたっぷり食べていることなどできません。
適当に食べものを口に詰め込んで、食事はさっさと終わらせて出かけていきました。
このことを「食事もそこそこに」といいます。
3つめの意味は、満足できるほどではないが一応のレベルにあるさまです。
燃料のことで説明をします。
タンクには10の燃料を入れることができます。
10が満杯、0がまったくない状態です。
今燃料タンクには7の燃料が入っています。
十分というほどではないけれど、足りないというほどではなく、一応のレベルは入っているといえます。
このことを「そこそこ燃料がある」といいます。
「そこそこ」の使い方
ある事を満足なほどにはやらないで先を急ぐさまという意味では「そこそこに」の形で使用をします。
「ほどほど」とは?
「ほどほど」には2つの意味があります。
ひとつは、適当な程度を超えておらず、足りないほどでもない、ちょうどよい加減、適度です。
短距離の練習のことで説明をします。
100mダッシュの練習を20回やるのが平均的だったとします。
ある人は他の人よりも速くなりたかったため、40回もダッシュを行いました。
これはやりすぎです。
ある人は練習が嫌いなので10回だけ行いました。
これは少なすぎです。
多すぎも少なすぎもしない、だいだい20回くらいが「ほどほどな練習量」です。
もう一つの意味は身分の程度です。
「ほどほど」の使い方
ちょうどよい加減という意味で使います。
「そこそこ」と「ほどほど」の違い
「そこそこ」は満足ではないけれど一応なレベルを意味し、「ほどほど」は適度な加減を意味しています。
ニュアンスが異なり「そこそこ」は十分でない、「ほどほど」はちょうどよいという意味合いがあります。
「そこそこ」の例文
・『そこそこ勉強はした』
・『そこそこ名の知れた人物』
・『そこそこおいしい』
・『そこそこ楽しい』
「ほどほど」の例文
・『ほどほどの温かさ』
・『食べるのもほどほどにしておきなさい』
・『ほどほどのところでやめる』
・『運動もほどほどに』
まとめ
一方は十分ではないけれど一応のところにまで達していること、もう一方は適度のことで、ニュアンスが異なります。