この記事では、「進展」と「進行」の違いを分かりやすく説明していきます。
「進展」とは?
進展とは、しんてんという読み方をする言葉です。
文字で表記されたこの言葉を目にすれば明らかですが、前にすすむとか段階が上がる等の意味を持つ進の文字に、伸びて広がるといった意味がある展の文字を付け足す事で誕生した言葉となっています。
そのため進展は、事態が進行する事で新たな局面が出現する事や、物事が発展したり進歩する事を表すのです。
「進展」の使い方
進展は、物事が進む事で新たな広がりを見せる、といった意味で使われる言葉となっています。
文字が表す通り、進む事で展開するという意味があり、物事が広がりながら良い方向に展開するという様子を表す言葉です。
なので基本的には、良い方向に事が進んで行っているというポジティブな意味合いを持っています。
「進行」とは?
進行とは、しんこうという読み方をすべき言葉です。
漢字で書かれたこの言葉を見れば直ぐに分かる事ですが、すすめるとか高い階級等の意味を持つ進の漢字に、いくとかおこなうといった意味を有する行の漢字を組み合わせる事で成立した言葉となっています。
だからこそ進行は、乗り物等が前進して進んで行く事や、作業や活動等が進んで行く様を表す言葉となっているのです。
「進行」の使い方
進行は、シンプルに前に進んでいる、という意味を表したい時に使用する事が出来る言葉となっています。
車や電車といった乗り物が前進する様子を表すだけでなく、作業等が進んでいる事に対しても、この進行という言葉を用いる事が可能です。
他にも会議やパーティー等がスムーズに進んでいる様に関しても、この進行という言葉が使われたりします。
以上の事から物理的に前に進むだけでなく、スムーズに事が運ぶという意味合いでも積極的に用いられているのです。
「進展」と「進行」の違い
進展と進行は、文字を見比べれば2文字目に展と行という明らかな違いを見付け出す事が出来ます。
ですが最初の文字が同じ進であり、どちらも文字の様に進むという意味合いを表すのでごっちゃになる恐れのある言葉同士です。
もっとも進展は、物事が進む事で広がりを見せ新たな展開を迎えるといった意味を示します。
一方の進行は乗り物等が前に進んだり、作業や活動等が順調に進むという意味を持っているのです。
「進展」の例文
・『うちの研究所ではここ1年余り、研究の進展が見られません』
「進行」の例文
・『今の所、式は全て予定通りに進行しています』
まとめ
2つの言葉は共に最初に進の漢字が使われており、どちらも文字通り、進む事に関連した意味合いを持つ言葉同士となっています。
ですが2文字目に展と行というはっきりした文字の違いがあるので、表す意味合いのニュアンスにも違いが見られるのです。
ちなみに進展は、物事が進む事で広がりつつ、発展して行くという意味合いを表す言葉となっています。
対する進行は、単純に電車等の乗り物が前に進んだり、イベントや作業等が順調に進んで行く様子を表す事が出来る言葉です。