「すだれ」と「御簾」の違いとは?分かりやすく解釈

「すだれ」と「御簾」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「すだれ」「御簾」【みす】の意味や使い方を分かりやすく説明していきます。

「すだれ」とは?

「すだれ」とは?

「すだれ」とは、竹や葦【アシ】を隙間あけて編み、一枚に組んで軒下に垂らしたり、壁に立てかけて日よけにするために使います。

部屋に日陰を作り、隙間からは程よく風が入ってくることで部屋の中が涼しくなりますし、夏には虫が入ってこないようにするために使ったり、道路から覗かれないように目隠しするためにも使われています。

屋根に立て掛けて使う「掛け簾」【かけす】は食べ物や飲料を日差しから守るために店でよく使われており、営業時間が終わったら折り畳んで店内にしまいます。

日本では1970年代頃にこの「すだれ」が多く普及されていましたが、最近は中華人民共和国産の「すだれ」の普及が高まっています。

関東で普及しているのは「代萩」ですが、琵琶湖では「よし」を使った「すだれ」が多く売られています。

「御簾」とは?

「御簾」とは?

「御簾」【みす】とは、細く切った竹を横にして、糸を縦に編み込んでつなげたものを言い表します。

緑色の布を縁取りしたもので、隣の部屋との仕切りに使ったり、窓の代わりに外と分けるために使っていました。

この「御簾」は平安時代に登場したもので、高貴な人の屋敷で使われており、庶民はなかなか購入できないものでした。

室内の隔【へだ】に垂らすことにより上から入り込む太陽の日差しで畳みや木の床が日焼けするのを防ぐ役割もありました。

「御簾」という言葉は宮殿や神殿に使われていた「簾」を丁寧に表したもので、「ぎょ」「お」と読む「御」と、「すだれ」「れん」「簾」と訳し、「ぎょれん」と言う尊敬語です。

「すだれ」と「御簾」の違い

「すだれ」と「御簾」の違い

「すだれ」「御簾」の違いを、分かりやすく解説します。

1枚あたり数百円からと安く買えるのが「すだれ」で、数万円と高価なのが「御簾」という違いがあり、「すだれ」は雨風が当たる野外でも使えますが、「御簾」は家の中で使う目的で作られています。

「すだれ」に使われている素材は「アシ」「よし」が多いですが、「御簾」には主に「竹」が使われているという特徴があります。

「すだれ」の例文

「すだれ」の例文

・『遮光や遮熱に効果を発揮する機能的なすだれが人気だ』
・『屋外用には和モダンなものがお洒落で美しい』
UVカット率が90%以上と遮光性が高い、日差しのカット率が高い「すだれ」は遮熱性に優れているものが人気を集めています。

屋外用には紫、黒、グレーなど和モダンの色が揃い、今風なインテリアにぴったり合います。

「御簾」の例文

「御簾」の例文

・『細く削った竹を赤糸で丁寧に編んだ御簾は主に神社で使われていた』
・『270余年の技術がつまった御翠簾は神社や仏閣に気品出すためには最適です』
お屋敷で使われていた「御簾」には竹を使うことが多く、軽く、丈夫なのが特徴的です。

そんな「御簾」は270年余りの技術が詰まった「御翠簾」があり、神聖な場所に適したデザインになっています。

まとめ

まとめ

洋風すだれや屋内用すだれなども登場するなど、今のニーズに合った「すだれ」が続々と開発されており、一方の「御簾」は格式高いデザインをうまく利用して、仏間用やお座敷用など素敵に飾りたい部屋に最適です。

カーテンもいいですが、見た目が涼しげで素敵に飾れる「すだれ」「御簾」をさりげなく取り入れてみるのもいいでしょう。