「考古学」と「古生物学」の違いとは?分かりやすく解釈

「考古学」と「古生物学」の違いビジネス・就職・転職

過去を研究する学問というのは歴史学だけでなく多くの分野が存在しており、その発見が今の我々の生活に役立っているものもあります。

この記事では「考古学」「古生物学」の違いを分かりやすく説明していきます。

「考古学」とは

「考古学」とは

この学問は『遺跡や遺物によって、古い時代の人々の生活や文化を研究する』ことを目的にしたものです。

ある意味では歴史学の一部ともいえる学問です。

もっぱら記録のない古代文明などはこの『考古学者』の出番である場合が多く、我々のイメージとしては『インディ・ジョーンズ』が一般的に頭に浮かぶのではないでしょうか。

実際にはとても地味な作業が多く、実際の発掘調査を通して過去の人間が残した遺跡や遺物を資料として研究します。

実は科学的なアプローチも行う必要があり、なぜならば年代を測定する為に歴史だけでなく地学や化学、人類学などの知識を駆使して研究をする必要があるからです。

もともとはギリシアやローマの古典文明の探求から始まり、文化の研究から民族研究にまでその幅を広げました。

例えば発掘した遺品の材料や形状、構造などを研究してその背景を人類の発展と紐付けるなどその領域はとても膨大かつ壮大です。

そういう意味においては歴史学というよりは人類学の一分野として捉えることもできるロマンのあふれる学問といえるのではないでしょうか。

「古生物学」とは

「古生物学」とは

こちらは『古生物の化石や遺跡などの研究を通し、生物進化の様式や機構や環境などの条件との関連性を明らかにする学問』です。

こちらのイメージは『ジュラシックパーク』に登場する学者の主人公達が適切です。

こちらもとても地味な研究ですが複雑な学問です。

実地調査を行い、発掘した化石を現代の生物と比較して研究し、生体や構造、分類的な立ち位置や系統関連を明らかにするだけでなく、周囲の環境や植物などから地理的な分布を確認し、さらに発掘された地質を調査して年代などまで特定するなど多岐に渡します。

対象は古動物学、古植物学をはじめ、目的毎に古組織学、古生態学、古生化学などに細かく区別がされます。

こちらも文献にはあまり残らない対象を研究することも多いため、あらゆる手段を使って過去の実態にアプローチするロマンのあふれる学問でもあります。

「考古学」と「古生物学」の違い

「考古学」と「古生物学」の違い

この二つはどちらも文献などにあまり残らない分野を研究する学問ではありますが、前者が『人類学の一派』であるのに対して後者は『生物学や自然科学の一派』かで区別をつけることができます。

平たい言葉にしてしまうと『人類の歩みを研究する』か『動植物の進化を研究する』かで分けられるといっても間違いではありません。

まとめ

まとめ

如何でしたでしょうか。

どちらの学問もロマンが溢れる為、ハリウッド映画の様に派手なものかと思いきやその実態はとても地味で根気がいるものであり、幅広い知識を持たないと解き明かすことができない壮大な学問であることがお分かりいただけたのではないでしょうか。

我々が人類や動植物の過去の歩みを知ることができるのも彼らの不断の努力の賜物なのです。

是非この機会に博物館などで古代のロマンに思いを馳せてみてはいかがでしょうか。