日本の政党は多くあり、よくニュースで耳にはしますがそれぞれの方針はあまり理解されていないのではないでしょうか。
この記事では「自民党」と「国民民主党」の違いを分かりやすく説明していきます。
「自民党」とは
この政党の正式名称は『自由民主党』です。
2021年時点政権を握っているいわゆる与党と言われるものです。
もともとは1955年に自由党と日本民主党が合同して結成された保守派の政党です。
初代総裁は第93代内閣総理大臣であった鳩山由紀夫の祖父である鳩山一郎でした。
支持団体は企業側よりであり、最大の支持団体は農協です。
この背景からも財界の利益を代表しながら福祉や社会保障をサポートしていこうという方針が強い政党です。
しかし長い間の政権を握っていたことから腐敗が進み、小泉一郎が政権を取ったあたりから『新自由主義』という規制の最小化と自由競争に重きを置く考えに進みました。
この背景には先ほど挙げた通り、支持団体が企業側である為、彼らの利益を最大化することで、投資や消費が進んで庶民の所得が引き上げられて国が豊かになるという考えがあります。
しかしながら腐敗は止まらず、国民の信頼を失い、2009年には民主党に敗北して野党になるという屈辱を味わいました。
現在は再び政権を握っていますが、保守的な経済政策や方針が国民から反発を受けているという厳しい状況に立たされてもいます。
「国民民主党」とは
さて『国民民主党』ですが少しややこしく『新国民民主党』として2018年に結成されて2020年に解散した『旧国民民主党』と区別をつけています。
もともとは『民主党』という国民よりのリベラル派の政党が解党し、この後『民進党』という名前にもかわりましたが、2018年に『国民民主党』になりますが、2020年にその一部を継承する形でできました。
今ではリベラル派というよりは『改革中道』とを掲げています。
この理由は自民党が保守色を強めておりこれに異を唱える形で中道を挙げたとされています。
しかしながら政策を見てみるとどちらかというとリベラル色が強く、積極財政という市場の需要が供給を上回る状態を作り消費や投資を促進させて労働のニーズを改善し賃金を向上させようという考えやベーシックインカムや最低賃金の引上げを行って実質賃金向上を目指している点がポイントでもあります。
よって民主党時代から労働組合からの支持が強い団体でもあります。
しかしながら前身団体であった『民主党』時代の政治の落胆のイメージが未だに強く、強い野党にはなりえてないのが現状です。
「自民党」と「国民民主党」の違い
この二つは『新自由主義』か『改革中道ではあるがややリベラル寄り』かで分けることができます。
もう少しかみ砕くと『自民党』は『企業よりの政策で経済の成長を目指す』のに対して『国民民主党』は『国民や労働者など働く人間の立場に立って経済の成長と安定を目指す』かに違いがあると言えます。
まとめ
如何でしたでしょうか。
スキャンダルや汚職などがテレビやニュースでは大きくクローズアップされてしまい、肝心の政策に関してはあまり理解がされていないのが日本の政治の実態です。
どちらの党も善し悪しがあるわけではありません。
存在するのはどの様なアプローチで日本という国を成長発展させていくかだけなのです。
是非今後は選挙活動での演説や方針、政策などに関して今回ご紹介した内容を頭の片隅に入れながら、立候補者や政治家の言葉を聞いてみると新しい気づきが生まれるかもしれません。