この記事では、「小選挙区制」と「比例代表制」の違いを分かりやすく説明していきます。
「小選挙区制」とは?
「小選挙区制」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「小選挙区制」は「しょうせんきょく」と読みます。
「小選挙区制」は、「一つの選挙区から議員を一人選出する選挙制度」を指します。
日本では1994年から採用されています。
それ以前の日本では、「中選挙区制」が採用されていて、一つの選挙区から2名から5名の当選者が出ていました。
「小選挙区」にすると、一つの選挙区から一人しか選ばれないため、小さな政党が当選するのが難しくなります。
そのため、二大政党制が進みやすいと考えられています。
また、選挙区自体が狭くなるため、立候補者の知名度を上げやすく、選挙費用が少なく済むとも言われています。
ただし、当選者が一人しか出ないため、「死票」が多くなるという弊害もあります。
また無所属の新人が当選しにくいというデメリットもあります。
日本では、「小選挙区制」に加えて「比例代表制」を並立して行い、小さな政党にも議席を与え、死票を少なくするような工夫をされています。
「比例代表制」とは?
「比例代表制」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「比例代表制」は「ひれいだいひょうせい」と読みます。
「比例代表制」は、「各党派の得票数に比例した数の議員が選出される選挙」となります。
日本では、1982年から導入されています。
現在「比例代表制」は、「小選挙区制」の選挙と並立して行われています。
「小選挙区制」における投票とは別に、「比例代表制」の投票を行います。
政党に対して投票し、集まった票数に応じて、当選者が決まります。
こうすることにより、小さな政党からも議席を出すことができ、「小選挙区制」における投票で「死票」となった人の意見が、反映されるというメリットがあります。
「小選挙区制」と「比例代表制」の違い
「小選挙区制」と「比例代表制」の違いを、分かりやすく解説します。
「小選挙区制」は、「一つの選挙区から議員を一人選出する選挙制度」という意味があります。
一方の「比例代表制」は、「各党派の得票数に比例した数の議員が選出される選挙」となります。
「小選挙区制」は、全国を細かい選挙区に区切り、その中で一人の当選者を決める制度なのに対して、「比例代表制」は、選挙区を区切らず、投票数に応じて議席を得る制度となっています。
現在の日本では、「小選挙区比例代表制」によって選挙が行われているため、混同しがちになりますが、「小選挙区制」の投票と、「比例代表制」の投票は別にされており、まるで違う選挙制度になっています。
まとめ
「小選挙区制」と「比例代表制」の違いについて見てきました。
2つの言葉は混同されやすい傾向がありますが、まるで違う選挙制度についての言葉となります。
2つの言葉の違いを知り、使い分けることができるようにしましょう。