この記事では、「沈下」と「沈降」の違いを分かりやすく説明していきます。
2つの言葉には、どのような意味と違いがあるでしょうか。
「沈下」とは?
「沈下」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「沈下」は「ちんか」と読みます。
「沈下」は、「沈んで位置が下がること」という意味があります。
例えば、地下鉄工事などにより、地中に空洞ができて、そのことによって土地が沈み下がった場合、「地下鉄工事の影響で、地面が沈下した」などという文章にできます。
また、「沈下橋(ちんかばし)」という橋があり、川の水面近くにかけられる橋が、大雨になり増水すると、水中に沈む仕組みになっています。
「沈下橋は、流木などが引っかからずに済むため、逆に安全だ」などという文章にできます。
さらに「沈下」は精神状態の沈み込みについても使える言葉になります。
失恋をしたら気持ちが沈んでしまうでしょう。
このような場合、「失恋して、精神状態が沈下してしまい、動けなくなる」などという文章を作ることができます。
「沈降」とは?
「沈降」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「沈降」は「ちんこう」と読みます。
「沈降」は「土地などが、沈み下がること。
沈下」という意味があります。
例えば、地震などによって、地盤が沈み位置が下がることを、「地震により、地盤の沈降が起こる」と言うことができます。
また、地球ができてから現在までの時間を長回しした場合、ある土地が沈み下がる場面はいくらでもあるでしょう。
そこで、「現在の地形になるまで、土地は何度も沈降している」などという文章を作ることができます。
また「沈降」には「沈んで下に溜まること。
沈殿」という意味があります。
例えば、泥水をビーカーに入れて放置しておくと、泥が沈んで下に溜まります。
この様子を、「泥が沈降して、水と分離する」などと表現することができます。
「沈下」と「沈降」の違い
「沈下」と「沈降」の違いを、分かりやすく解説します。
「沈下」は、「沈んで位置が下がること」という意味があります。
一方で、「沈降」は「土地などが、沈み下がること。
沈下」という意味があります。
どちらも、沈み下がることを意味する言葉になります。
「沈下」は地面が沈み込むこと、精神状態が沈むことなどを意味するのに対して、「沈降」は、地面が沈み込む現象を意味します。
「沈下」が沈み込む現象すべてに対して使えるのに対して、「沈降」はどちらかと言えば自然現象に対して使う言葉になります。
このように、人間が意図的に何かを沈み込ませたり、人の心が沈むときは「沈下」を、自然現象で地面が沈み込む場合は、「沈降」を使うようにしましょう。
まとめ
「沈下」と「沈降」の違いについて見てきました。
2つの言葉はとても似た意味を持ちますが、微妙なニュアンスの違いがありました。
微妙なニュアンスを大切にしながら、2つの言葉を使いわけてみてはいかがでしょうか。