この記事では、「家庭裁判所調査官」と「保護観察官」の違いを分かりやすく説明していきます。
社会復帰にまつわる仕事を、学んでいきましょう。
「家庭裁判所調査官」とは?
家庭裁判所調査官とは、家庭裁判所で調査をおこなう仕事です。
相続や扶養など家庭内の問題について調べるほか、少年犯罪の事件についてバックグラウンドを調べていきます。
裁判官が正しく裁判をおこなえるように、サポートするのが家庭裁判所調査官の役割です。
家庭裁判所調査官になるためには「家庭裁判所調査官補」の試験を受けます。
内定が出ると、専門の施設で2年程度の研修をつみます。
知識を養ったあと、家庭裁判所調査官として活躍できます。
家庭裁判所調査官の仕事内容は、事件にまつわる情報を集めることです。
少年事件であれば家族や少年と面会して、当時の状況について調べていきます。
またサポートが必要だと判断すると、更生するためのプログラムを作成していく場合もあります。
一般の刑事事件とは異なる、家族の身近な問題を調べていくのが家庭裁判所調査官の役目です。
社会的な貢献をしていける、満足感の高い仕事です。
「保護観察官」とは?
保護観察官とは、罪を犯した少年に更生のチャンスを与える仕事です。
同じような犯罪に手を染めないように、色々な指導や働きかけをおこなっていきます。
少年ひとりの人生を大きく変えていく、スケールの大きな仕事です。
保護観察官になるためには、法務省の試験を受けて合格する必要があります。
その後、法務省で実務経験を積み能力をかわれると、保護観察官としての道が開けていきます。
保護観察官のおもな仕事は、罪をおかした少年や仮釈放された人の更生です。
住まいの手はずを整え、定期的に面接をおこなって、正しい道に導いていきます。
元犯罪者と顔を突き合わせていかなくてはいけないため、保護観察官の仕事はそれなりに覚悟がいる仕事です。
けれども1人の人間を立ち直らせていく、社会的に有意義な仕事に携わっていけます。
自分自身も成長していける、心が満たされる仕事です。
「家庭裁判所調査官」と「保護観察官」の違い
どちらも挑戦しがいのある仕事です。
「家庭裁判所調査官」と「保護観察官」の違いを、分かりやすく解説します。
・裁判前の「家庭裁判所調査官」、裁判後の「保護観察官」
家庭裁判所調査官は少年犯罪や、家庭内のトラブルについて調べる仕事です。
家族や本人と面会をおこない、事件にまつわる背景を明らかにしていきます。
対して保護観察官は、保護観察処分が出た少年のサポートや、罪を犯して仮出所した人の手助けをおこないます。
そのため裁判前に、情報集めをおこなうのが家庭裁判所調査官。
裁判後に、保護と観察をおこなうのが保護観察官です。
まとめ
「家庭裁判所調査官」と「保護観察官」の違いを分かりやすくお伝えしました。
家庭裁判所調査官は裁判が開かれる前に、下調べをおこなう調査官のこと。
保護観察官は罪を犯した少年などの、社会復帰を手助けする仕事です。
どちらも大きな生きがいを感じられる、魅力的な仕事です。