心の状態を表した言葉はいろいろあり、「心置きなく」や「心残りなく」などは、よく使われる表現です。
この記事では、「心置きなく」と「心残りなく」の違いを分かりやすく説明していきます。
「心置きなく」とは?
「心置きなく」とは、遠慮なく、心配なくと言う意味があります。
気分が軽く、重々しい状態ではないことを表しています。
「心置きなく」の類語は、「安心して」や「気兼ねなく」などがあります。
「心置きなく」を使った例文をいくつか挙げてみます。
『先日の集まりでは、心置きなく楽しむことができました』、『彼は幼馴染みで、心置きなく話すことができる友人の一人です』、あるいは『休日は心置きなく、好きなことに没頭できる』
「心残りなく」とは?
「心残りなく」の「心残り」とは、後々まで思いが心に残ってサッパリしないことです。
なので、「心残りなく」は、後で嫌な感情が残らない、または、思い残すことがないと言う意味になります。
「心残りなく」と似たような言葉としては、「存分に」や「後悔することなく」、あるいは、「悔いなく」などが挙げられます。
「心残りなく」の例文をいくつかご紹介します。
『やりたいことはすべてやり切ったので、心残りなく引退することができます』、『引継ぎがすべて終わり、心残りなく退職することができます』、または、『年内にやるべきことはやったので、心残りなく新しい年を迎えることができます』
「心置きなく」と「心残りなく」の違い
「心置きなく」と「心残りなく」の違いを、分かりやすく解説します。
「心置きなく」は、遠慮や心配がなくという意味です。
また、「心残りなく」は、思い残すことがなく、嫌な感情を引きずらずに、サッパリとした気持ちになることです。
「心置きなく」は、その場で気を使わないというのに対し、「心残りなく」は後に重い感情を残さずにという意味合いが強いようです。
なので、事物が起きている時に起こる感情なのか、後で感じることなのかの違いがあります。
まとめ
心の状態や感情は、目に見えない部分が大きいものです。
「心置きなく」過ごせる時間や相手がいることは、人生に於いてとても重要なことですし、できるだけそのような環境を作って行きたいものです。
自分の気持ちは相手には伝わりにくく、場合によっては場の空気を読みすぎて、気疲れしてしまうこともあるでしょう。
また、「後悔先に立たず」で、後になって、ああやっておけば良かったと後悔してしまうことがあるかもしれません。
ですが、どんなに後悔しても、過去に戻ってもう一度やり直すことはできません。
なので、そのような後悔をしないためにも、その都度、「心残りなく」何かを行っていくことが大切だと言えるでしょう。
ですが、やってもやらなくても、結果的に後悔してしまうこともあるでしょう。
しかし、過去は捉え方を変えることで、同じ出来事があったとしても、あれで良かったのだと肯定的に受け止めることができるようになるでしょう。
できるだけ嫌な感情を手放し、心が軽やかでいられるようにしていきたいものです。