この記事では、「総括」と「統括」の違いを分かりやすく説明していきます。
「総括」とは?
総括とは、そうかつという読み方をすべき言葉です。
漢字で書かれたこの言葉を目にすれば明らかな事ですが、多くの物事を1つに締めくくるという意味がある総の漢字に、ばらばらなものを1つに纏めるといった意味の括の漢字を組み合わせる事で完成した言葉となっています。
だからこそ総括は、個々のものを1つに纏めるや、全体を取り纏めて締めくくる事を表すのです。
「総括」の使い方
総括は、個々を1つに纏めたり全体を取り纏めるといった意味を表したい時に使用される言葉となっています。
他にも、政治運動等でこれまで行って来た事の評価や反省をするといった意味でも使用される言葉です。
ただし運動に対する言葉であるため、日常的にこちらの意味合いでこの言葉を見掛ける事はほとんどありません。
なので基本的に、全体を調整して上手く纏める、といった意味合いを持つ言葉として使われています。
「統括」とは?
統括とは、とうかつという読み方をする言葉です。
文字で表記されたこの言葉を見れば理解出来る事ですが、1つに纏めるといった意味合いを持つ統の文字に、一纏めにするといった意味を有する括の文字を加える事で成立した言葉となっています。
そのため統括は、バラバラのものを1つに纏めるといった意味を示すのです。
「統括」の使い方
統括は、バラバラにあるものを一纏めにするといった意味を表したい時に用いられる言葉となっています。
例えば、意見を統括する、という使い方であれば、バラバラな意見を1つに纏める、といった意味を表現する事が可能です。
統制や統一といった言葉に用いられる統の文字が使われている事から、バラバラになった状態のものをやや強めの意味合いを込めて1つに纏めるといったニュアンスで使用される言葉となっています。
「総括」と「統括」の違い
総括と統括は文字を見比べれば直ぐに、最初の漢字が総と統という明確な違いがある事を発見可能です。
ただし2文字目は同じ括の文字が使用されており、纏めるといった同じ意味を持つ点がややこしい部分です。
もっとも総括は、全体を取り纏めて締めくくるという意味合いから、全体を考えながら調整して纏めるという意味を表します。
一方の統括は、バラバラの状態のものを強めの意図でやや強引に纏めるといった意味を表す際に用いるのです。
「総括」の例文
・『ここで各々の意見を総括する必要があります』
「統括」の例文
・『現在私は、販売情報を統括するシステムを開発中です』
まとめ
2つの言葉は、2文字目に同じ括の文字が使用されており、どちらも纏めるといった意味を持つ言葉となっています。
ですが最初の漢字が総と統という違いがあるため、示す意味合いのニュアンスにも違いが生じているのです。
まず総括は、個々のものを全体を見ながら調整して纏める、といった意味を表す言葉となっています。
対する統括は、バラバラなものをやや強引に1つに纏める、という強めな意味合いを持つ言葉です。