「嬰児」は、あまり見掛けない言葉ですが、「幼児」などと同様の子供を表す為に用いられます。
「嬰児」とは?
「嬰児」(えいじ、みどりご)とは、生まれてから概ね3歳くらいまでの幼子の表現になります。
厳密な定義はなく、昔からそのように使われてきた言葉で、元は「緑児」(みどりご)と表記していました。
その名残りから、「嬰児」と表記するようになった後も「みどりご」とも読むことができます。
その「緑児」と使われていた時代は西暦700年前後まで遡り、新生児を新緑に例えて「緑児」と呼ぶようになったことからです。
それが「嬰児」となったのは、新生児には「乳児」という別の言葉が使われるのが一般的となった為、より上の年齢まで表せるようにと音楽で半音上になる「嬰」(えい)という言葉を当てはめて「嬰児」となったと言われています。
「乳児」とは?
先にも挙げた「乳児」は、1歳になるまでの新生児に対して使われる表現として、昭和の時代になって児童福祉法でそのように定められた言葉です。
同法では、この1歳を超えると「幼児」と呼ぶようになりますが、3歳までは「嬰児」と呼んでも間違いではありません(ただし、現在では正式な言葉ではありません)。
「幼児」と呼ばれる上限は、同法では小学校に入学するまでと決められていますが、それとは関係なく、小学校1年生程度のあれば、俗にこの言葉で表現することも多いです。
この他に「小児」(しょうに)という言葉もあり、こちらは概ね1歳から小学(6年)生までを指して使われています。
法的な定義がある言葉ではなく、「嬰児」のような存在になります。
「嬰児」と「乳児」の違い
「嬰児」は、「乳児」も含めたおよそ3歳までの子供に対して、「乳児」は、1歳になるまでの新生児に対して使う言葉です。
そして、「乳児」は法的なきちんとした定義のある言葉ですが、「嬰児」には現在ではそのようなものはありません。
まとめ
「嬰児」と「乳児」の違いは、このようにその言葉で表すことができる範囲の違いとなっています。