ヤンチャなワルガキを指す言葉に「ヤンキー」と「ガキ大将」がありますが、このふたつはどのように違うのでしょうか。
今回は、「ヤンキー」と「ガキ大将」の違いについて解説します。
「ヤンキー」とは?

「ヤンキー」とは、「非行に走る青少年」を意味する言葉です。
髪を染めたり派手な服をきたりなど社会規範に照らして好ましくない不健全なふるまいをする少年少女のことを「ヤンキー」と表現します。
一般的に「不良」や「チンピラ」と呼ばれる人種と同じような意味合いですが厳密な言葉の定義はなく年代や地域によって使い方が変化します。
「ヤンキー」は主に関西地方「不良」という意味で使われる言葉で、現在では全国的に使われていますがもともとは方言に近いローカルな表現でした。
由来は諸説ありますが大阪の繁華街「アメリカ村」に当時流行の最先端を追いかけていた若い少年少女が集まっていたことからアメリカ人を意味する「ヤンキー」という言葉が「派手な流行を追いかける青少年」という意味合いで使われるようになったとされています。
現在「ヤンキー」といえば学校をさぼったり未成年なのに飲酒や喫煙をしたりといった「学校や家庭の指導に従わずルール違反を繰り返すならず者の少年少女」という意味合いで使われています。
一昔前のように制服を改造したりバイクを乗り回したりといった行為だけではなくストリート系やヒップホップ系などカジュアルスタイルを好む「ヤンキー」も増えています。
「ヤンキー」の使い方
・『路地裏にヤンキーがたむろしている』
・『ヤンキーが増えて治安が悪くなった』
・『ヤンキーと目を合わせてはいけない』
・『リーゼントに短ランボンタンと絵に描いたようなヤンキーを目撃した』
「ガキ大将」とは?

「ガキ大将」とは、「子どもたちの中でリーダーとして威張っている中心人物」を意味する言葉です。
一般的に「ガキ大将」というのは「子どもの中で最も力が強く主導権を握っている子」を指します。
文字通り「ガキの中の大将」を意味する言葉ですが具体的ななり方や定義などはありません。
日常的な行動の中で自然にヒエラルキーが形成されトップに立つものが流れで「ガキ大将」になります。
一般的には小学生以下の子どもにのみ使う表現で中学生以上にはほとんど使いません。
「ガキ大将」という言葉自体も子どもたちの間で使われることはほとんど無く、多くは子どもを見守る大人や大人になってから過去を懐かしく振り返ったときに使う表現です。
子供の数が多く子供だけで遊ぶのが一般的だった時代には当たり前のでしたが、少子化で子供が減り大人の見守り無しで遊ぶ機会が少なくなった現代では「ガキ大将」は絶滅危惧種となっています。
「ガキ大将」の使い方
・『ガキ大将に率いられて子どもたちが遊びに出かける』
・『喧嘩の仲裁はガキ大将の仕事だ』
・『ガキ大将同士で喧嘩する』
・『子供の数が少なくなればガキ大将害なくなるのも当然だ』
「ヤンキー」と「ガキ大将」の違い

「ヤンキー」と「ガキ大将」の違いは「不良行為の有無」です。
「ヤンキー」は学校の規則や社会の規範などに反する行為をとる不良を指す言葉です。
法律に違反する行為も見られ場合によっては補導や逮捕されることもあります。
「ガキ大将」は子どもの中の中心的な人物を指す言葉です。
ケンカや暴言など多少粗暴な行動や迷惑をかけるイタズラ程度は見られますが不良行為と呼ばれる悪質な行動はありません。
まとめ

「ヤンキー」と「ガキ大将」は全くの別物です。
年齢も行動も社会の見る目も全て違うので混同しないでください。