この記事では、「栄転」と「左遷」の違いを分かりやすく説明していきます。
「栄転」とは?

「栄転」は「えいてん」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「違う勤務地で、今までよりも高い地位や役職に就くこと」という意味です。
同じ組織内で高い地位や役職の辞令により転勤することを表します。
2つ目は「違う勤務地で、今より良い環境になること」という意味で、評判が良かったり、これから昇進できると見込まれる勤務地に転勤することです。
3つ目は「支社から本社に転勤になること」という意味で、支社や支店などからエリートコースに近い本社に転勤になることです。
4つ目は「転任することを尊敬して使う言葉」という意味で、「ご栄転」として使われます。
上記に共通するのは「転勤を伴い良い環境になること」という意味です。
「栄転」の使い方
「栄転」は「違う勤務地で、今までよりも高い地位や役職に就くこと」「違う勤務地で、今より良い環境になること」「支社から本社に転勤になること」「転任することを尊敬して使う言葉」という意味で使われます。
名詞とて「栄転する・した」「栄転させる・させた」「ご栄転」と使われたり、副詞として「栄転して部長になる」などと使われます。
基本的に、今までよりも高い地位や役職に就く辞令により転勤することに使われる言葉です。
「左遷」とは?

「左遷」は「させん」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「違う勤務地で、今よりも低い地位や役職に落とすこと」という意味です。
同じ組織内で、低い地位や役職の辞令により転勤することを表し、「栄転」の反対語です。
2つ目は「リストラの一環として、仕事のない組織に異動になること」という意味で、会社から自主退職して欲しいとの意思表示です。
上記に共通するのは「今より低い地位や役職に落とすこと」という意味です。
「左遷」の語源は、昔中国で、右の位置を尊び、左の位置を卑しんだことに由来しています。
「左遷」の使い方
「左遷」は「違う勤務地で、今よりも低い地位や役職に落とすこと」「リストラの一環として、仕事のない組織に異動になること」という意味です。
名詞として「左遷する・した」「左遷される・された」と使われたり、副詞として「左遷して辞めるを待つ」などと使われます。
基本的に、今までよりも低い地位や役職に就く辞令により転勤することに使われる言葉です。
「栄転」と「左遷」の違い

「栄転」は「今までよりも高い地位や役職に就く辞令により転勤すること」という意味です。
「左遷」は「今までよりも低い地位や役職に就く辞令により転勤すること」という意味です。
「栄転」の例文

・『彼は営業手腕を見込まれて本社に栄転になった』
・『彼女は支店長として栄転になった』
・『名古屋支部長へのご栄転おめでとうございます』
・『彼は出世欲がなく、栄転を断ったそうだ』
「左遷」の例文

・『彼は仕事でミスして左遷になった』
・『彼は部下との不倫がバレて左遷された』
・『左遷される位ならば自主退職した方がいい』
・『本社部長から支店主任に左遷になった』
まとめ

今回は「栄転」と「左遷」について紹介しました。
「栄転」は「高い役職に就く転勤」、「左遷」は「低い役職に就く転勤」と覚えておきましょう。