この記事では、「管理」と「統制」の違いを分かりやすく説明していきます。
「管理」とは?
「管理」には3つの意味があります。
1つめは、ある規準から外れないように処理をすることです。
手本となるようなものからずれないように処理をすることを意味します。
健康のことで説明をします。
日本には、血圧はどれくらいなら、血糖値はどれくらいなら正常であると定められている数値があります。
この範囲に入ってれば、だいたい健康だといえるでしょう。
塩分を摂りすぎれば高血圧に、糖分を摂りすぎれば高血糖になる心配があります。
こうならないように、普段の食事で塩分や糖分の摂取量が多くならないようにしたとします。
このことは「健康を管理する」「食事を管理する」といいます。
健康だとされる数値から外れないように、自分の体調や食事について処理するような働きをしています。
2つめの意味は、物事が滞りなく進むように、事務の処理をし、設備などの状態を保っていくことです。
マンションには「管理組合」というのが存在していることがあります。
この組合は、マンションに住民が暮らすのに不便がないように、事務処理をしたり、清掃業者や点検業者などの手配をしたりしています。
3つめの意味は法律上のことで、財産や施設などの今の状態を保ち、またその目的にそった範囲内で利用や改良などをはかることです。
「管理」の使い方
規準から外れないように処理をする意味では、ある規準がある場合に使用をします。
物事が滞りなく進むように事務処理などをするという意味では、施設、スケジュール、生産などについて使われます。
「統制」とは?
「統制」には2つの意味があります。
ひとつは、多くのものを一つのまとまった秩序ある状態にするです。
サッカーのチームは、全員がまとまっていないといいプレーができません。
ひとりひとりがかってに動いていては、ボールをうまくパスできず、ゴールを決められないことでしょう。
チームのメンバーすべてにまとまりがあることは、「チームの統制がとれている」といいます。
もう一つの意味は、国家が定めた計画や方針などに従って、教え導いたり、枠の中におさめたりすることです。
物価が下がりすぎたり、上がりすぎたりすると、国民の生活に影響がでます。
こういったことがないように、国家は一定の方針に従って制限などをしています。
こういった行為を意味する言葉です。
「統制」の使い方
まとまりのある状態にすること、制限をすることといった意味で使用をします。
物事について使うことが一般的です。
「管理」と「統制」の違い
「管理」とは、規準から外れないようにしたり、物事が滞りなく進むように処理をしたりすることを意味します。
「統制」は権力によって行われるものです。
制限をしたり、まとめたりすることを意味します。
「管理」の例文
・『管理が行き届いている』
「統制」の例文
・『統制をはかる』
まとめ
一方は処理をとりしきること、もう一方は制限などをしてまとまることで、意味合いが異なります。