「残務」と「残業」の違いとは?分かりやすく解釈

「残務」と「残業」の違いビジネス・就職・転職

この記事では、「残務」「残業」の違いを分かりやすく説明していきます。

「残務」とは?

「残務」とは?

「残務」とは残っている業務、処理が終わっていない仕事です。

仕事では様々な業務が割り振られてきますが、それら全てを同時進行させることは難しく、一つずつ処理し、完了あるいは一段落つけてから次の業務に手を付けることになります。

そうして片付けた仕事ではなく、まだ片付いていない、これから手を付けて終わらせる必要がある仕事、業務が「残務」です。

また企業と一言でまとめても様々な会社や店があるように、各企業で処理する必要がある仕事の内容も千差万別ですが、「残務」は特に事務的な仕事や手続きを指す場合に多く使われます。

たとえ企業内の事務を請け負う事務員でなくても、事務的に必要な書類や申請の提出がまだ済んでいない、退職に伴う様々な手続きの内まだ済んでいないものがあるなら、それが「残務」です。

「残業」とは?

「残業」とは?

「残業」とは本来の就労時間を超えて労働することで、いわゆる時間外労働や超過勤務を指します。

就労時間外と言っても、元々働く予定のある日の就労時間外に働くことを指し、働く予定の入っていない日に働くのは「残業」とは言いません。

厳密には始業時刻より早く働き始めることも「残業」なのですが、残って業務をするという文字通り、終業時刻を過ぎた後に仕事を続けることが一般的な「残業」です。

また本来の就労時間を超えて働き続けることを指すので、世間一般での時間帯とは関係ありません。

終業時刻が午後6時の会社で午後10時まで「残業」する人もいますが、元々夕方から日付が変わった後まで働くシフトの人なら、午後10時の仕事でも「残業」ではなく通常業務です。

「残務」と「残業」の違い

「残務」と「残業」の違い

「残務」「残業」の違いを、分かりやすく解説します。

「残務」は処理が終わらず残っている事務や業務で、「残業」は定められている就労時間外に仕事をすることです。

就労時間の内に終わなかった「残務」を、就労時間の後まで働き続けて処理を進めることが「残業」と言えます。

「残務」はまだ完了していない仕事を指すので、就労時間内でも仕事を割り振られれば発生しますが、「残業」は必ず就労時間外に発生するものです。

また休日に会社から仕事の追加を知らせる連絡があったり、お店の定休日に予約や通販の注文が入ったなどで、休日に「残務」が発生することもあります。

しかし本来休みの日に働くことは何時間であっても休日出勤として扱われるので、休日に「残業」が発生することはありません。

まとめ

まとめ

「残務」「残業」はどちらも残っている業務と読める言葉ですが、実際に残っている業務を指すのは「残務」で、それを終わらせるために就労時間外まで働くことが「残業」です。

働く上で「残務」は突然発生してきますが、「残務」がなければ「残業」も発生しないので、「残業」は残っている仕事である「残務」ありきだと覚えておきましょう。