「実績」と「業績」は似たような意味を連想してしまう紛らわしい言葉ですが、「実績」と「業績」の意味・使い方の違いを正しく理解できていますか?
この記事では、「実績」と「業績」の意味の違いを、分かりやすく説明していきます。
「実績」の意味や使い方
「実績(じっせき)」という表現は、「ある分野・仕事において、実際にやり遂げた成果」を意味しています。
「実績」には、「過去に実際に生産・消費してきた物の数量」という意味合いもあります。
「実績」の使い方は「彼女のこの仕事の実績は抜きん出ています」のように、「実際に成し遂げた成果」を意味して使うという使い方になります。
また「年間100万個以上を売り上げた実績があります」のように、「今まで生産・消費した物の数」を指して使うこともできます。
「業績」の意味や使い方
「業績」という言葉は、「学術研究・会社事業などの分野においてやり遂げた成果」を意味しています。
「業績」には、「実績のうちでも、より具体的な内容・貢献に焦点を合わせたもの」というニュアンスがあります。
「業績」の使い方は「その准教授は古文書解読の業績を上げました」のように、「学術研究や事業活動の分野で挙げた成果」を意味して使う使い方になります。
「実績」と「業績」の違い
「実績」と「業績」の意味の違いを、分かりやすく説明していきます。
「実績」という言葉も「業績」という言葉も「実際にやり遂げた成果」という同じ意味合いを持っています。
しかし、「実績」は「より外形的・数量的な成果」を意味するニュアンスがあり、「業績」は「よりやり遂げた物事の内容・分野」を意味するニュアンスが強いという違いがあります。
「実績」という表現には、「業績」にはない「今までに実際に生産・消費してきた物(商品)の数量」という意味がある違いもあります。
「実績」と「業績」のもっとも大きな違いは、「業績」という表現が「学術研究・事業などの分野において成し遂げた価値のある成果」を意味しているということであり、「実績」にはこういった意味合いは備わっていないのです。
そのため、「生命科学分野で業績を上げた」のほうが「生命科学分野で実績を上げた」よりも、「科学・学問の分野で成果を上げた意味」を直接的に示すことができます。
「実績」を使った例文と意味を解釈
「実績」を使った例文を紹介して、その意味を解釈していきます。
「高所得の仕事に転職するためには、今までの経歴と関連した実績を示す必要があります」
この「実績」を使った例文は、「実績」の表現を、「今までの経歴と関連している実際にやり遂げた成果・数字を示す必要があります」という意味を持つ文章で使っています。
「業績」を使った例文と意味を解釈
「業績」を使った例文を紹介して、その意味を解釈していきます。
「教授はノーベル賞を受賞する以前にも、多くの科学賞で表彰されて輝かしい業績を上げてきました」
この「業績」を使った例文は、「業績」の表現を、「多くの科学賞で表彰されて、輝かしい学術研究上の成果を上げてきました」という意味合いで使っています。
まとめ
「実績」と「業績」の意味の違いを分かりやすく説明しましたが、いかがだったでしょうか?
「実績」というのは、「実際にやり遂げた成果」や「過去に実際に生産・消費した数量」を意味しています。
それに対して、「業績」という言葉には「学術研究・事業などの分野において成し遂げた成果」や「実績のうちでより内容・課題の達成に焦点を合わせたもの」の意味があります。
「実績」と「業績」の意味の違いを詳しく知りたい時には、この記事の内容をチェックしてみてください。