「終身刑」と「死刑」の違いとは?分かりやすく解釈

「終身刑」と「死刑」の違い専門用語・業界用語

この記事では、「終身刑」【しゅうしんけい】と「死刑」【しけい】の違いを分かりやすく説明していきます。

「終身刑」とは?

「終身刑」とは?

「終身刑」【しゅうしんけい】とは、期限なく刑務所に入って罪を償います。

日本では数ある刑の中で「死刑」の次に最も重い刑であり、死ぬまでずっと刑務所の中で生きることになります。

死ぬまで親や子供、恋人や友人など外部の者と暮らすこともできず、刑務所内で生活することになりますので、死刑よりも精神的に苦痛を感じるのが「終身刑」の怖さでもあります。

この「終身刑」には死ぬまで仮釈放の権利が与えられない「絶対的終身刑」と、模範囚であれば塀の外に一時的に出られる「相対終身刑」があります。

より心身ともに重い罪を与える「絶対的終身刑」は刑務所で模範囚として服役したとしても、一時的に塀の外へ出られる仮釈放がないので、より厳しい刑になるわけです。

「死刑」とは?

「死刑」とは?

「死刑」【しけい】とは、加害者の命を奪った者に対して与える刑になります。

この刑に各当するのは同情する余地がないような殺人事件を起こした者が刑期を終えても社会復帰した後に更正せず、また事件を起こしてしまいそうな人物や、4人以上殺した場合などが当てはまります。

殺し方の残虐性や過去に起こした犯罪歴を踏まえて、遺族が被害者に対してどのような感情を持っているかも重視して「死刑」にするかを決めます。

加害者の殺し方にも目を向けたとき、強制わいせつや強盗致死、放火、毒物混入によって多くの命を奪った、複数の子供を犯して命を奪った場合も「死刑」になる傾向が強まります。

「終身刑」と「死刑」の違い

「終身刑」と「死刑」の違い

「終身刑」「死刑」の違いを、分かりやすく解説します。

一度刑務所に収監されたら二度と塀の外には出られず、温かな家庭を築くことも、子供と暮らせないのが「終身刑」であり、社会復帰は絶対にできないのが「死刑」という違いがあります。

「死刑」を宣告されれた者は死亡させる刑罰を受ける間は刑務所で過ごし、その日がくるまで己の犯した罪と向き合い、静かに瞑想して過ごし、穏やかな心の状態で死刑へと進みます。

日本では締首刑が行われており、人権の面からも肉体的に苦痛がないものが選ばれています。

「終身刑」の例文

「終身刑」の例文

・『日本では終身刑とは言わず、無期懲役刑と呼び、模範囚として10年以上服役した者は仮釈放されることがある』
・『スペインでは終身刑は廃止され、最高刑が40年の有期刑になった』
欧米諸国では「終身刑」という呼び方をしますが、日本では「無期懲役刑」という呼び方をします。

スペインではすでに終身刑を廃止しており、最高刑は40年と定められています。

「死刑」の例文

「死刑」の例文

・『快楽を求めて人を殺しても反省しない者は死刑になる』
・『ミシガン州では卑劣な犯罪を犯した囚人であっても死刑にはしない』
人を殺すことが楽しいと思う人は自己中心で社会復帰できない者とみなされ、「死刑」になる傾向が見られます。

現在、この「死刑」を執行する国は55カ所ありますが、アメリカではミシガン州では廃止されたため終身刑が下されます。

まとめ

まとめ

死を持って犯した罪を償うよりも、精神的に苦痛を味あわせる意味でもっとも重い刑が「終身刑」であり、精神的にも肉体的にも強いストレスを与えられる刑罰となります。

一方の「死刑」は死んで罪を償い、殺してしまった相手と同じ恐怖心と痛みを与えることが目的のために与える刑罰と覚えておくといいでしょう。