この記事では、「神経質」と「几帳面」の違いを分かりやすく説明していきます。
「神経質」とは?
「神経質」は「しんけいしつ」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「情緒的に不安定で、小さなことに過敏に反応して自分は病気であると思い込む気質」という意味で、わずかな体調の変化に敏感になり、大きな病気ではないか、死ぬのではないかなどと過剰に心配する症状のことです。
2つ目は「細かいことがいちいち気になり思いわずらう様子」という意味で、日常の小さな出来事が気になって仕方なく、いつでも悩んでいる様子のことです。
3つ目は「清潔でないと気が済まない様子」という意味で、ほこりや汚れに敏感で、手を何度も洗ったり、人が触れたものは食べられないなど病的に清潔好きな様子のことです。
上記に共通するのは「小さなことが気になる」という意味です。
「神経質」の使い方
「神経質」は「情緒的に不安定で、小さなことに過敏に反応して自分は病気であると思い込む気質」「細かいことがいちいち気になり思いわずらう様子」「清潔でないと気が済まない様子」という意味で使われます。
名詞・形容動詞として「神経質だ・である」「過度の神経質」などと使われます。
基本的に、病的に情緒不安定になる様子や、細かいことがいちいち気になって仕方がない気質に使われる言葉です。
「几帳面」とは?
「几帳面」は「きちょうめん」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「細かい部分まで丁寧にしっかりと作業する様子」という意味で、最後まで手を抜かずに丁寧にものごとを行うことです。
2つ目は「決まりや規則に従ってものごとを行うこと」という意味で、当初から定めれた通りにものごとを仕上げることです。
3つ目は「正確にものごとを処理すること」という意味で、正しいとされる結果に導く様にものごとを仕上げることです。
上記に共通するのは「細かく丁寧な様子」という意味です。
「几帳面」の語源は、昔の貴族が使っていた間仕切りの「几帳」から来ています。
几帳の柱は表面を削り、角を丸くして両側に刻み目を入れて作られていたことから、「丁寧な仕事」「きちんとした様子」として使われる様になりました。
「几帳面」の使い方
「几帳面」は「細かい部分まで丁寧にしっかりと作業する様子」「決まりや規則に従ってものごとを行うこと」「正確にものごとを処理すること」という意味で使われます。
名詞・形容動詞として「几帳面だ・である」と使われたり、形容詞として「几帳面な性格」などと使われたり、副詞として「几帳面に働く」などと使われたりします。
基本的に、細かい部分まで丁寧に行動する様子に使われる言葉です。
「神経質」と「几帳面」の違い
「神経質」は「病的に情緒不安定になる様子」「細かいことがいちいち気になって仕方がない気質」という意味です。
「几帳面」は「細かい部分まで丁寧に行動する様子」という意味です。
「神経質」の例文
・『自律神経失調症で神経質になる』
・『彼女は人の言葉に対して神経質だ』
・『上司が神経質で仕事中の無駄話を許さない』
・『彼氏が神経質でいつも除菌シートを持ち歩いている』
「几帳面」の例文
・『彼は几帳面でいつも同じ時刻の電車に乗る』
・『上司が几帳面なのでサインをもらうのに時間がかかる』
・『母は几帳面なので冷蔵庫がいつも整然としている』
・『几帳面な職人の作品は素晴らしい』
まとめ
今回は「神経質」と「几帳面」について紹介しました。
「神経質」は「細かいことが気になる」、「几帳面」は「細かい部分まで丁寧にする」と覚えておきましょう。