「網走監獄」と「網走刑務所」は、どのように違うのでしょうか。
「網走監獄」とは?
「網走監獄」とは、かつて北海道の網走市に存在した、現在で表現する「刑務所」の1つです。
1881年に当時の「監獄則」に沿って、懲役12年以上、または当時の流刑(徒刑)に相当する凶悪犯の収容の為に設置されました。
当初の収容者は、中央道路の開通工事などの労働にも駆り出され、過酷な労働によって死亡することもありました。
そのような施設外での労働は1894年をもって廃止されましたが、極寒の地での労働という厳しさは、凶悪犯の更生施設としての意味を充分に果たす存在でした。
尚、この「網走監獄」という名称になったのは1903年からで、それ以前は「網走囚徒宿泊所」と呼ばれていましたが、今ではその名称だった時代も含めて「網走監獄」と表現することが多いです。
そして、この施設が1922年に下記で紹介する「網走刑務所」と改称することになります。
「網走刑務所」とは?
よって、「網走刑務所」は、元「網走監獄」の名称がそのように変わっただけで、同じ施設のことです。
1922年以降、現在でもこの名称のまま刑務所として設置されており、「網走監獄」時代のように、凶悪犯罪を犯した刑期の長い受刑者や無期懲役の受刑者がこの刑務所に送られる傾向にあります。
日本にはいくつかの刑務所が存在しますが、先のように、凶悪犯や刑期の長い受刑者、または数度にも及ぶ再犯が収容される施設で、一番過酷な刑務所として有名な存在となっています。
「網走監獄」と「網走刑務所」の違い
このように、「網走刑務所」の前身が「網走監獄」だという関係になります。
凶悪犯でも、死刑囚は刑務所には収容されず、その執行まで拘置所内に拘留されます。
映画やドラマなどで死刑囚への面会に刑務所に行くシーンがありますが、実際にはそのようなことはありえません。
まとめ
「網走監獄」と「網走刑務所」の関係は、以上になります。
要は同じ施設の名称が変わっただけの存在です。