この記事では、「平静」と「冷静」の違いを分かりやすく説明していきます。
「平静」とは?
「平静」には2つの意味があります。
ひとつは、世間が静かでのどかなこと、またそのさまです。
大きな騒ぎがない状態を意味します。
近所で大きな事件がありました。
事件現場の近くに住んでいる人たちは、何があったのだろうと現場を見に行ったり、うわさをしたりしていました。
また、中には自分も事件に合わないだろうかと不安に思う人もいました。
事件があった地域一帯では、しばらくの間がやがやとした状態で、普段とは違った状態になりました。
時間が経つと事件のことも忘れてきて、いつものような静かで落ち着いた生活になりました。
この、静かで落ち着いていることが「平静」が意味するものです。
もう一つの意味は、態度や気持ちに慌てたところがないこと、またそのさまです。
ドッキリ企画のことで説明をします。
幽霊が本当にいると思わせてドッキリさせます。
誰もいないはずなのに物音がしたり、かってに物が動いたりして、幽霊がいるかのような演出をします。
こういったことがあると、幽霊が出たと思ってビックリするのが一般的でしょう。
「平静」とは、こういったことがあっても動じることがなく、普段と同じような慌てていないさまを意味します。
「平静」の使い方
慌てたところがない、がやがやしていないといった意味で使用をします。
人の態度や気持ち、物事の様子などをいいます。
「冷静」とは?
感情の影響を受けることなく、慌てたところがないこと、またそのさまです。
目の前で交通事故があり、ケガをした人がいたとします。
ケガ人を病院に連れていく必要があるので、救急車を呼ばなければなりません。
このとき、慌てて「どうしよう、どうしよう」となってしまう人もいれば、慌てることなく電話をして救急車を呼べる人もいます。
目の前に普段起こらないことが広がっているので、慌ててしまっても無理はありません。
「冷静」とは後者の態度です。
デマが流れると慌てて行動をする人がいます。
品薄というデマが流れれば、慌てて商品を大量に購入するような人です。
デマに惑わされず、何が正しいことなのか判断をして、落ち着いて行動できることを「冷静」といいます。
「冷静」の使い方
感情の影響を受けることなく、落ち着いていることを指して使用をします。
人の態度や判断に使うことが多いです。
「平静」と「冷静」の違い
人の態度が落ち着いているという意味が同じです。
「平静」は世の中が落ち着いているという意味もあります。
「平静」の例文
・『平静を失う』
・『平静に見せようとする』
・『街は平静だ』
・『平静を取り戻す』
「冷静」の例文
・『冷静になって考える』
・『冷静に行動をする』
・『冷静になってください』
・『冷静さを失っている』
まとめ
人の態度が落ち着いているという意味が同じです。
「平静」は人のことだけでなく、世の中が落ち着いているという意味もあります。