みなさんは「余剰」と「余分」という言葉がどのような意味を持っているかご存知でしょうか?
そこでこの記事では、「余剰」と「余分」の違いを分かりやすく説明していきます。
「余剰」とは?
「余剰」は「よじょう」という読み方になります。
この「余剰」とは「必要量を越えた余りのこと」「必要な分を除いた余りのこと」、あるいは「必要以上の余分なもの」「残り」「残余」といった意味を持つ言葉です。
「余分」とは?
「余分」は「よぶん」という読み方をする言葉です。
この「余分」とは「必要な分量を越えたもの」、もしくは「余った分」「あまり」、または「必要量を越えているさま」のことを指しています。
「余剰」と「余分」の違い
では、ここで「余剰」と「余分」の違いをみていきたいと思います。
どのような違いがあるでしょうか?前述の通り「余剰」は「必要量を越えた余り」、あるいは「必要な分を除いた余り」というような意味合いを持っていました。
一方の「余分」は「必要な分量を越えたもの」または「必要量を越えているさま」ということを指しています。
このことから2つの解釈は全く同じなために大きな相違点はないと言ってもいいでしょう。
但し、「余剰」の場合、後ろに「金」を付けて「余剰金」という使い方ができますが、「余分金」という使い方はできません。
この点が異なる点になります。
「余剰」の例文
ここで「余剰」の例文を見ていきましょう。
使い方としては、以下のようなものが挙げられます。
・『これからも年間数千万円以上もの余剰金が生じていくのではないかと想定しています。そのためにもっと使用目的を検討すべきでしょう』
・『ゴミ焼却場での余剰エネルギーは近くの温水プールで利用されています。そのため利用料がとても安いわけですね』
「余剰」の例文では「金」と組み合わせた使い方があることが分かります。
「余分」の例文
次に「余分」の例文を見ていきましょう。
実際には以下のような使い方が考えられます。
・『余分な時間は君には一切ないんだ。こうやって話をしている間にも貴重な時間が無駄に過ぎているんだぞ』
・『余分な水分は全て絞り出せ。そうしないとウエートが規定よりオーバーして失格になるんだからな』
「余分」という言葉の使い方は色々とありますが、ここで挙げた例文では、物事を否定的に捉えるような使われ方をしています。
まとめ
ここまで「余剰」と「余分」という言葉の意味や違いを説明してきました。
これらの言葉はほとんど同じ解釈になるために決定的な相違点がないと言ってもいいかもしれません。
しかし、「余剰」の活用を見ると物事に利点を生むような使われ方がされている一方で、「余分」は否定的な用途に見えます。
この当たりが2つの言葉の相違点になるのかもしれません。
但し、言葉の使い方が文章の流れによっても受け止め方がかなり異なってくるので、意味を理解することと同時に活用法もキチンを押さえておく必要があるでしょう。