素直になれず思っていることを伝えられない人はよくいます。
そういう人を「屈曲」した性格と言いますか、それとも「屈折」と言いますか。
この記事では、「屈曲」と「屈折」の違いを分かりやすく説明していきます。
「屈曲」とは?
折れ曲がることです。
「屈折」とは?
折れ曲がるという意味です。
性質や心情に素直や単純でないところがあるときに使います。
また、水波、音波、光など媒質に進む際、二つの媒質の境界で進行方向を変えること、語の文中における役割や関係の違いに応じて語形を変化させること、ヨーロッパ諸言語における名詞、代名詞、形容詞の性、数、格による変化や、動詞の人称、数、時制、法による変化などを「屈折語」と言います。
「屈曲」と「屈折」の違い
「屈曲」と「屈折」の違いを、分かりやすく解説します。
「屈曲」と「屈折」は、折れ曲がるという意味では同じですが、使える対象の種類が違います。
「屈曲」は物理的に目に見えるものが折れ曲がるときに使うことが多いですが、「屈折」は目には見えないものでも用い、性格、音や光など幅広い分野で使われます。
また、道路の警戒標識では、「屈曲」はカーブした道を意味し、「屈折」はカーブではなく、折れ曲がっている曲がり道を意味しています。
「屈曲」の例文
「屈曲」の例文を紹介していきます。
・『私は新生児が腕も脚も屈曲していることを初めて知りました』
新生児は起きているときも、寝るときも腕がW型、脚がM型に「屈曲」しています。
・『あなたは屈曲の良い靴を探しているみたいですね』
屈曲性のある柔らかい靴だと、体の負担を軽減できます。
・『この先に右背向屈曲の道があるようなので、気を付けてください』
右背向屈曲とは、右に曲がるカーブの後に、左に曲がるカーブがあるくねくねした道のことです。
「屈折」の例文
「屈折」の例文を紹介していきます。
・『私は屈折した性格の人が苦手です』
褒められても嫌味と受け取り、素直に物事を受け取れない陰気な人を「屈折」した性格と言い、あまりいい意味では使われません。
・『眼鏡は光の屈折を利用して、遠くのものも見えるようになっています』
他にも虫眼鏡やカメラ、望遠鏡などがあります。
・『英語の屈折形にはBe動詞などがあります』
Be動詞はam、are、is、was、wereというように人称や時制によって語形が変わります。
まとめ
「屈曲」と「屈折」は折れ曲がるという意味では同じですが、使われる対象が違います。
「屈曲」は実体があるものによく使われますが、「屈折」は実体がないようなものにも用います。
卑屈で他人の言うことを信じない「屈折」した性格でいると、まっすぐで歩きやすい道を選ばず、「屈曲」した困難な道ばかりを選んでしまうことになります。
素直過ぎて簡単に騙されてしまう性格も良くありませんが、他人の話も聞いてよく考えてみることも大切です。
「屈折」し過ぎた性格にならないよう気をつけましょう。