この記事では、「得心」と「納得」の違いを分かりやすく説明していきます。
「わかる」という意味の言葉を学んでいきましょう。
「得心」とは?
得心(とくしん)とは、深く理解すること。
心の底から「わかる」ことを指しています。
他人のアドバイスを聞き入れたり、先生の忠告を受け入れたりするシーンで使っています。
前向きな理解をあらわす言葉です。
「得心」の「得」には、物事の意味を正しくつかんで、自分のものにしていくという訳があります。
そして「心」は「心情」です。
そのため物事をあらゆる角度から見て、深く掘り起こしていくこと。
相手の思いや考えを正しくつかんで、承知することが「得心」になります。
事情をおしはかって、大人の行動をとることも得心と呼んでいます。
例文としては「先生のアドバイスを聞いて、得心がいった」や「ドクターの説明に得心した」などがあります。
「納得」とは?
納得(なっとく)とは相手の話に耳を傾けて、受け入れることです。
過去の行動に対する釈明を聞いて、認めてあげる様子をあらわしています。
相手の言動を肯定してあげるシーンで使われる言葉です。
納得には「納」と「得」という2つの漢字がはいっています。
「納」には「受け入れる・おさめる」という訳があります。
そして「得」は「許してあげる」ことです。
つまり相手の言動に対する説明を聞いて、心持ちを変えていくのが「納得」につながっていきます。
例文としては「上司を納得させるまで議論を重ねた」や「国民が納得する結果を出していきたい」などがあります。
「得心」と「納得」の違い
どちらも似ているので、間違えやすいです。
「得心」と「納得」の違いを、分かりやすく解説します。
・説得するは「納得」
得心と納得には、どちらも「心から理解する」という共通した意味があります。
そのため使い分けが難しく感じられます。
「得心」がつくフレーズに「得心がいく・得心する」があります。
自分の中でモヤモヤしていたものが、悟りを得たようにぱっと分かるようになるのが「得心」です。
人から思わぬアドバイスをもらって、新しい境地に達したときに「得心」は用いられます。
今までとは違うステージに行き、新たな世界に入るのが「得心」です。
一方で「納得」には「自分自身が満足いく結果をのこす」という意味のほかにも「他者を説得する」という意味合いがあります。
そのため「国民を納得させる説明」や「監督を納得させる結果」と使います。
自分ひとりに使うのが得心。
自分や相手の心を、変えていくのが納得です。
まとめ
「得心」と「納得」の違いを分かりやすくお伝えしました。
いずれも「理解して、受けとめる」という意味があります。
得心とは、心の奥深くで承知して受け入れること。
満足のいく答えが、見つかったときに使います。
そして「納得」とは相手の話を聞いて受け入れること。
または自分の満足できる結果を追い求めることです。
言葉を知って、生活に役立てていきましょう。